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NOx・PM法改正し荷主にも排ガス抑制計画を義務づけ?
環境省、自動車排出ガス対策を拡充、通常国会に改正法案を提出へ
環境省は、中央環境審議会(中環審)大気環境部会が19日にまとめる「今後の自動車排出ガス総合対策のあり方」に基づき、自動車NOx・PM法改正案を作成し、今月下旬開会予定の通常国会に改正法案を提出する。現行のNOx・PM法では3大都市圏に登録されているディーゼルトラックを対象に他地域より厳しい排出基準を設けてトラック運送事業者に遵守を義務づけているが、改正法案では、他地域からの流入車対策としてディーゼルトラックの出入の多い百貨店、スーパーなどを中心に荷主にも排ガス基準に適合していないトラックの使用を抑制するよう報告を義務づけることなどが検討されている。「大気汚染の改善策が浸透し東京や大阪の空は10年前に比べると見違えるようにきれいになった」といわれるようになり「これ以上の規制は必要ない」との意見もあるが「そもそも東京など大都市圏の大気汚染がひどすぎたものが元に戻りつつあるだけ」と環境省はさらなる対策を検討しているようだ。環境省が考えている今後の自動車排出ガス対策をみてみた。
●NOx・PM法の目標は達成されているか
現行の「自動車NOx・PM法」は、規制対象物質として粒子状物質(PM)を、対策地域として名古屋地区をそれぞれ追加して01年6月に施行された。改正法に基づき02年4月に閣議決定された「総量削減基本方針」では、その目標として「2010年までにNOxについては大気環境基準をおおむね達成し、PMについても相当程度削減されることにより大気環境基準をおおむね達成する」として、その中間年にあたる05年までの削減目標量などを定めている。
それを点検するため、中環審は05年10月、大気環境部会に自動車排出ガス総合対策小委員会を設置して総量削減計画に基づく個別の対策を審議してきた。その結果、05年度のNOxの推計排出量は埼玉県と三重県で、また、PMの推計排出量は神奈川、愛知両県以外の6都府県(東京、千葉、埼玉、三重、大阪、兵庫)で中間目標を上回った。
●流入車対策としての荷主対策は…
しかし、05年12月の中間報告でも、当面は早期の目標達成が必要として、今後の重点的課題として事業者の自主的取り組みを促す措置、流入車対策、局地汚染対策などが必要と指摘。対象物質(NOx、PM)、対策地域(首都圏、中部圏、阪神圏)、車種規制の対象などの変更は必要ないが、自動車使用管理計画など事業活動に伴う排出抑制措置を改善すべきと指摘している。
また、今後の施策のあり方については、流入車を含めた適合車への転換、低公害車の普及、エコドライブの普及などを特に指摘。その中で、流入車対策として、特定地域(規制対象地域)内で一定量以上の貨物を取り扱う荷主や、物流ターミナルなどの施設管理者に排出抑制計画の提出を義務付けることにより、荷主などが排出基準に不適合なディーゼルトラックでの搬入を抑制する方法などが考えられている。
●排出抑制計画が報告義務化される荷主企業とは
では、一定量以上の貨物を取り扱う荷主とはどんな荷主か。現在は、トラック事業者のうち対策地域内で登録している保有車両が30台以上の事業者に報告義務があるが、荷主に排ガス抑制計画の報告を義務づける場合にはどんな基準になるのか。考えられるのが大手百貨店やスーパー、ショッピングセンターなど。物流センターに出入りするトラックの数や貨物量などをもとに、排出ガス基準を満たしていないトラックでの搬入がどの程度あるのかなどを荷主が把握してその抑制計画を作成して定期的に報告することなどが考えられそうだが、その線引きなど課題も多いようだ。
環境省では改正法案を3月ごろにも国会に提出したい考えだが、そのためには2月中旬までに内容を固める必要がある。大都市圏の大気汚染改善の決め手とされる自動車環境対策だが、改正省エネ法によるCO2抑制対策に続いて、NOx、PM抑制対策でも荷主に規制がかかろうとしている。
カーゴニュース1月16日号