物流業界ニュース
続く新規参入、様変わりする鉄道利用運送(通運)業界
一方で旧事業者の撤退も、物流2法から15年で事業者数は3割増
環境問題などを背景にこの十数年の“モーダルシフト熱”もあって、鉄道利用運送事業(通運)への新規参入が相次いでいる。年間20社前後の新規許可業者が誕生し、事業者総数も90年の物流2法施行時に約700社だったものが05年度末には930社にまで増え、15年間に200社以上増加した。その一方で、旧法時代に資格(通運事業免許)を取得しながら最近では鉄道利用実績のない事業者の撤退も続いているようで、新規参入事業者数と事業者総数の純増数とは一致していない。通運業者も様変わりし、新陳代謝が続いているようだ。
新規参入で目立っているのが“利用の利用”運送事業者だ。JR貨物と直接契約して鉄道コンテナを輸送するのではなく、日本通運、全国通運、日本フレートライナーなど既存の利用運送事業者を利用してコンテナ輸送サービスなど鉄道利用運送を行う事業者だ。90年12月に施行されだ物流2法で参入規制が緩和され、03年4月に施行された法改正では取次ぎ事業が廃止されるなどさらに緩和され、法律の名前も「貨物利用運送事業法」も変わった。
最近2年の新規参入事業者は別表の通りだが、その業態をみると、すでにピークを越えた形の物流子会社のほか、トラック、倉庫、海運、各種の荷主など多岐にわたっている。
また、2000年度以降の新規参入事業者数と事業者総数の純増の関係をみると、鉄道利用運送事業者の総数が900社を突破した2000年度には14社の新規参入があったが、同年度末の事業者数は902社で前年からの純増数は6社のみ。8社が撤退したことになる。01年度も同じような傾向を示し新規参入20社に対し純増は10社、02年度も新規参入19社に対し純増は14社、03年度は新規参入17社に対し純増数は4社のみ、04年度にいたっては新規参入が28社あったが事業者総数は前年度末と同じ930社。新規参入が進む一方で撤退も加速しているようだ。
年間2200社前後の新規参入と、約1200社の撤退で毎年1200社前後の純増をみせるトラック運送事業では事業者総数がこの15年間に5割増の6万2000社に達し、激しい市場獲得競争を展開している。これに比べると、鉄道利用運送事業の数字はでケタ違いの数字だが業界地図は大きく変わっているようだ。
カーゴニュース2月22日号
