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物流業界ニュース

大阪府がトラック協会への交付金を7割カットする予算案を提出へ

大ト協は府議会への陳情や中央からの働きかけを強化、補正も見据えて…

昨年末、一時は廃止寸前まで追い込まれた「運輸事業振興助成交付金」(交付金)が従来通り継続することになり、トラック業界はホッと一息ついたところだったが、今度は地方からの叛乱に苦しんでいる。

交付金制度の創設は1976年。地方税である軽油引取税に暫定税率が導入された際に、旧自治省(現総務省)が都道府県に対し、事務次官通達で全ト協やバス協会に一部を助成するよう求めて生まれた。昨年末は、暫定税率の廃止論議と交付金問題はセットで論議され、制度としての暫定税率は廃止されたものの、同額の税率は維持されることになったため、交付金制度も残った。

ところが、交付金は地方税のため都道府県を通じて配分される。このため、これまでも地方税制の悪化などを理由に、全額を支払うことに難色を示しているところもあった。トラック業界の陳情の窓口となっていた民主党の細野豪志副幹事長も「今回は存続と決まりましたが、微妙な問題があります。それは交付金の財源となっている軽油引取税は地方税であること。今回は交付金をトラック協会などに出すよう地方自治体に求める総務省次官通達も残しましたが、これからは地域を尊重していく、というのが我々の基本的な立場です。ですから、各都道府県にも十分、理解を求めてもらいたいと思います」とインタビューで答えていたほどだった。

ただし、これまでのカット幅は3〜10%程度にとどまっており(北海道、広島、島根、鳥取、大分など)、今回の大阪府知事のようにゼロベースでの見直しを公言し、予算案でも7割カットという大幅削減を示されたのは初めて。

トラック協会側では地方議会への働きかけを強めるとともに、補正予算もにらむなど、二段構え、三段構えでの対応を考えているようだが、改めて、一連の動きを振り返ってみると…。

●最初はゼロベースの見直しを指示

大阪府の問題が浮上したのは今年1月。橋下徹知事は運輸事業振興助成交付金についてゼロベースで見直すと発言。この後、大ト協と2日に府庁舎で会議を行った。

橋下知事は冒頭のあいさつで約9億円の交付金を大幅に減額する方針であることを明らかにし、その理由として「法律ではなく事務次官通達であり、府民にわかりにくい」として高校の授業料無償化などに使いたい方針であることなどを発言。その上で、大阪府の予算査定と同じルールで査定すると説明した。

これに対し大ト協側は、そもそも交付金は公共輸送を担う営業用トラックと、それ以外の自家用トラックとの営自格差が根拠であり、本来は個々のトラック事業者に還付されるべき性質のもので、単なる補助金ではない、と反論。トラック協会に地方自治体から交付されるのも、個々の事業者に直接、還付するのでは行政コストがかかりすぎるためであると説明した。さらに、大阪のトラック事業者は本則と暫定税率をあわせて450億円の軽油引取税を収めており、予定されていた9億円という金額自体も非常に少なく、それを中小の多いトラック産業の安全、環境対策にあててきた、とも述べたという。

●予算案では7割カット、来月20日頃までの府議会でどうなるか…

府庁での会談後も水面下での折衝は続けられ、当初は16日頃には予算額がオープンになる予定だと言われていたが、それを待たずに新聞紙上には「7割カット」がリークされていたという。

大ト協幹部は、こうした一連の動きにも冷静で「予算案は最終的には府議会が決める。例年では3月20日頃の決着となるので、それまで先生方への陳情を強める」としている。さらには、中央政界からの働きかけや、「いざとなったら補正予算で…」というところまでを考えているようだ。

カーゴニュース2月25日号

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