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物流業界ニュース

受益者負担を基本に持続可能な道路のネットワークを

総合的な交通体系の中での道路システムの最適化を…

「今後の高速道路のあり方」で国交省有識者委員会が報告

今後の高速道路のあり方を検討してきた国土交通省の有識者委員会(座長・寺島実郎日本総研理事長)は9日、「強くしなやかで国際競争力ある21世紀日本の形成」「総合的な交通体系の中での道路システムの最適化」「持続可能なシステムに向けた公平な負担の実現」――を基本思想とする中間とりまとめを行った。

今年4月、大臣からの要請を受け検討してきたもので、将来にわたって維持される高速道路ネットワーク、料金制度を含む今後のあり方について検討してきた。その中で、最優先で取り組む対策として、環状道路の抜本的対策の加速、ボトルネック箇所への集中的対策など明確なプライオリティに基づく戦略的整備が必要と指摘している。また、今後の料金制度のあり方については、対距離制を基本とし、様々な政策課題に対応するため、きめ細やかな料金とすることが妥当としている。さらに、更新費用については、厳しい財政状況を踏まえつつ償還期間の延長、償還対象経費の見直し、償還後の継続的な利用者負担を含め幅広く検討することが必要としている。取りまとめの後、記者会見した寺島座長は「道路だけではなく、鉄道、海運など他の輸送機関を含めた総合交通体系の中での道路システムの最適化が不可欠」として総合交通体系の中での高速道路の位置づけを強調した。

●「ネットワーク整備の象徴・外環をオリンピックまでに」と松原副大臣

国交省の松原副大臣は12日の会見で有識者委員会がまとめの内容を改めて紹介し「高速道路のあり方について、短期的なものから中長期的なものまで多岐にわたり提言をいただいたが今後、関係部門と調整して適格に対応するよう努力する。特にネットワークについては大都市を中心とするネットワークの緊急的な強化に取り組むことが最優先とされた。その象徴ともいえる東京外環についてはこれまで以上に力を入れる。東京外環については2020年オリンピック開催地に東京が立候補していることを踏まえて来年度早々にも本格的な工事に着手できるよう年度内に準備工事に着手するとともに、用地買収については計画的な買収に移行し積極的な用地買収を進める」と当面、ネットワークの拡充に力点を置くことを強調した。中間とりまとめの要旨は次の通り。

●最優先で取り組む戦略的道路整備の2本柱

「日本経済をけん引する拠点地域」として大都市・ブロックの中心都市におけるネットワークを緊急に強化する。このため、環状道路などの抜本的対策の加速、ボトルネック箇所への集中的対策の実施――を最優先で取り組む2本柱として、明確なプライオリティに基づく戦略的整備を行う。また、「繋げてこそのネットワーク」を改めて認識し脆弱な地域の耐災性を高め、国土を保全するネットワーク機能の早期確保を図る。

●整備・管理費用の今後の負担の方向性

道路整備による受益は広く地域に及ぶことから、高速道路の直接的な利用者や自動車ユーザー全般の負担を基本とし、加えて、自動車ユーザー以外の主体や便益を共有する地域も負担する。このため、ミッシングリンク解消のため、地方部は税負担による無料整備、大都市部(東京外環、名古屋2環など)は有料による整備を基本とする。また、既設道路の機能強化(車線増設やIC増設など)については、高速道路会社が管理する区間は利用者負担を基本とする。区間と大きな料金差とならないように配慮するとともに、維持管理については、無料整備区間は税、有料整備区間は利用者負担での対応を基本とするとしている。

●今後の料金制度のあり方

今後の料金制度については、対距離制を基本とし、料率全国共通、料率を高くする区間でも他の区間と大きな料金差とならないよう留意する。料金施策の方向性については、様々な政策課題に対応するため、きめ細やかな料金とすることが妥当。

●更新費用と償還期間

更新費用、償還期間については、厳しい財政状況を踏まえつつ、償還期間の延長、償還対象経費の見直し、償還後の継続的な利用者負担を含め幅広く検討する。

●料金制度の当面の課題

当面の割引制度については、現在の割引内容と効果を検証し、割引の目的を一つひとつ明確にした上で整理して、3年後も仮に料金割引を継続するなら様々な工夫が必要。また、本四高速道路の料金については、全国と共通の料金水準を目指し海峡部も他区間と大きな料金差とならないように配慮するとともに、本四会社のNEXCOとの合併に向けた準備も必要――などについて指摘している。

カーゴニュース12月15日号

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