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レポート 東京都トラック協会が展開する環境CSR「グリーン・エコプロジェクト」
東京都トラック協会(大高一夫会長)が2006年から行っている独自のCO2削減対策を盛り込んだ継続的なエコドライブ実践活動「グリーン・エコプロジェクト」は事業の開始から6年近くが経過した。同プロジェクトは車両ごとに収拾した燃費などからデータベースを構築し、継続的なエコドライブ活動を推進するもので、CO2排出量の削減や燃費向上に伴うコスト削減、さらには事故防止にも効果を上げている。開始以来、参加車両は増え続けており、その間には国内外の様々な場で先進的な取り組みとして紹介されてきた。
●データベース構築で燃費向上や事故を削減
グリーン・エコプロジェクトは最終的に経営者や管理者、ドライバーの従業員全員が環境意識の向上による環境CSR(環境から進める経営改善)を目指している。そのため、レベルアップセミナーや講習会を定期的に開催し、環境関連資料やドライバーのモチベーションが高まる各種資料の提供など環境問題について能動的に取り組めるような仕組みを作り上げている。グリーン・エコプロジェクトでは「走行管理表」という用紙に毎月の給油量と走行距離を手書きで記入するところからスタート。車両重量や使用燃料など車両ごとのデータをもとにデータベース化を図り、「走行管理表」から燃費データを収集する。ドライバーは「走行管理表」に燃費を記入することで徐々に自身の燃費を把握するようになるとともに、ドライバー同士が燃費状態についてのコミュニケーションを図ることで社内環境の改善につなげる。月々の燃費データが数値化されることでエコドライブの徹底が進み、事故の削減にも寄与。さらに経営者側は正確なデータを得ることで経営改善につなげる。目標設定、「走行管理表」の記入、燃費データベースの作成、ドライバー教育が相互に作用することで燃費向上や事故削減など様々な効果を生み出している。
●5年間平均の燃費向上率は5%超に
グリーン・エコプロジェクトの参加規模は07年3月は86社2169台だったが、08年3月には190社3969台、09年3月は416社9414台、10年3月には500社1万1171台と1万台を突破。11年3月は516社1万869台に達し、10月末には544社1万2852台が参加している。
燃費についても06年度は4.21キロメートル/リットルだったが、07年度には4.29キロメートル/リットル、08年度は4.66キロメートル/リットル、09年度は4.69キロメートル/リットル、10年度は4.64キロメートル/リットルと開始当初と比べて大きく向上。燃費向上率は5年間で平均すると5.15%の向上を果たした。当初は燃費向上がエコドライブ実践の大きな利点だと考えられていたが、エコドライブは事故低減にも効果を発揮し、交通事故低減率は活動前と活動開始後の5年間平均で30.3%削減された。元々、事故件数がゼロの事業者もいることから、実質的な削減率は50%近くなっている。
●今後も東ト協の主要施策として展開を予定
こうした成果から東ト協のグリーン・エコプロジェクトは各方面から注目され、07年度には環境大臣賞、09年度には「東京都環境賞」知事賞などを受賞。また09年にコペンハーゲンで行われたCOP15サイドイベントや10年にバンコクで開かれた第5回アジアEST地域フォーラムといった国際会議でも取り組みが紹介された。
12月6日には11年度のグリーン・エコプロジェクト総括セミナーが開かれ、顕著な実績を示した参加企業をトップランナーとして表彰した。グリーン・エコプロジェクトの今後について同セミナーに出席した大高東ト協会長は「グリーン・エコプロジェクトは規制や外部からの要請で始めたのではなく、トラック業界自らが自発的に始めたもの。6年前にスタートしたこの取り組みは今や各方面から高い評価を受けている。東ト協としては来年もグリーン・エコプロジェクトを主要施策として展開しいくつもりだ」と今後も主要事業として力を入れていくことを表明しており、今後の更なる広がりに注目が集まっている。
カーゴニュース12月22日号
