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物流業界ニュース

国交省がドライバー不足対策で有識者懇談会、6月に議論集約

高齢化進むトラック運送業界、総務省調査では60歳以上が15%

国土交通省は3月12日にトラックドライバーの人手不足の問題などを検討する「トラック産業の健全化、活性化に向けた有識者懇談会」の初会合を開く。人材確保の上で新たな事業を展開し、トラックの活性化を目指そうというもので、6月を目途に論議をまとめていく。また、すでに自動車局でも1月から「自動車運送事業等の人材確保及び育成に向けたプロジェクトチーム」を発足させている。

田端浩自動車局長は「いま普通に運転手募集をしても今はなかなか来ない。特に若い人は厳しそうなところには来ないという問題がある。仕事は長時間で厳しい労働だというイメージがあるので、トラック産業が担っている社会的価値などを小中学生に知ってもらうような戦略的なリクルートも必要。また、長時間労働もあるが、そこに短時間の労働も組み合わせられないかなども考えていていきたい。女性が働きやすい時間帯なども企業側で考えて提案することなど、様々なパターンを組み合わせるも必要」としているが、当分の間、ドライバー不足は続きそうだ。

国交省では15年度では14.1万人のドライバー不足が発生するという予測を「輸送の安全向上のための優良な労働力(トラックドライバー)確保対策の検討」で行っていた(08年9月発表)。昨年前半までは「まさか、そんなに不足するわけはない…」と思われていたが、アベノミクスによる景気回復で、はからずも6年前の需給予測が当たってしまったわけで、自動車局でも「6月をメドに案としてまとめて、予算要求が必要となっていくものは、15年度予算にも反映していきたい」(田端局長)と意欲的だが、すぐに需給ギャップを埋めることは難しいようだ。

総務省の労働力調査によるとトラックドライバーの15%は60歳以上となっており、2020年までにはさらに高齢化も進むものとみられる。

●高齢化進むトラック運送業界、60歳以上が15%にも

総務省の労働力調査(年齢階級、産業別就業者数、13年平均)によると道路貨物運送業の就業者数(自営業含む)は187万人。男女別では、男性が144万人、女性が34万人だった。

このうち20歳未満は1万人、20〜29歳は18万人、30〜39歳は43万人、40〜49歳は57万人、50〜59歳は40万人、60歳以上は28万人となっている。

構成比は20歳未満が0.5%、20〜29歳が9.6%、30〜39歳が22.9%、40〜49歳が30.4%、50〜59歳が21.3%、60歳以上が14.9%だった。

また、運輸労連(山浦正生委員長)が毎年まとめている『トラック運転者7941人の証言』によると、昨年5月の時点で、ドライバーの年齢構成は「30歳代」が24.8%で、昨年より1.2ポイント減少している一方で、「40歳代」が36.0%(0.8ポイント増)、「50歳代」が23.4%(1.2ポイント増)となっており、ドライバーの高齢化が進んでいることがわかった。この調査は全国の高速道路SAやPAなどでトラックドライバー相手に聞き取り調査を行ったことから、60歳以上は7.3%と比較的低い数字となっているようだ。

また、全日本トラック協会(星野良三会長)が以前、発表していた「トラック運送事業の賃金実態調査」によると、11年度の時点で大型ドライバーの4人に3人が40歳代以上になっていた。ちなみに20歳代以下のトラック運転者の年齢構成比は、普通トラックで93年に37.8%だった比率が、11年には9.4%と1割を切っていた。若年労働者の不足、ドライバーの高齢化は大型トラックの方が深刻で、93年には15.1%だった20歳代以下の比率は11年には3.6%に落ち込む一方、40歳代以上の大型ドライバーの割合が全体の72.7%とほぼ「4人に3人が40歳代以上」となるなど、ドライバーの高齢化が一層に進んでいることがわかる。

●中型免許の再改正で若いドライバーを増やす施策も検討されているが…

07年6月の道交法改正による免許制度変更で、車両総重量5トン以上11トン未満のトラックを運転するには中型免許が必要になった。大型免許についても路上試験が課せられるなど、それまで大半を占めていた運転免許センターでの「一発試験」による取得が困難となり、費用面でも免許取得のためのハードルが一層高くなっており、若手のドライバーが不足する要因となっている。

中型免許新規取得者数は07年が423人、08年が1309人、09年が2188人、10年が8026人、11年が1万3348人、12年が1万9478人と徐々には増えているものの、単年度の取得者数は12年でも2万人にも満たない状況。また、EUでは3.5〜7.5トンまでの車両を18歳からでも運転可能となっており、警察庁は昨年9月「貨物自動車に係る運転免許制度の在り方に関する有識者検討会」を開催、中型免許の見直しに関する検討を開始した。12月にも2回目の会合が行われたが、高卒者の就職機会を広げるために18歳でも免許取得が可能になるような道筋をつけた答申が出されるのは来年度になりそうだ。

カーゴニュース 2月27号

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