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物流業界ニュース(物流/運送情報)

国交省 フレキシタンクの安全確保策を検討

 漏えい事故受け、実態調査

国土交通省がフレキシタンクの安全確保策の検討に乗り出した。フレキシタンクの漏えい事故を受け、安全確保のための取り組みを検討するため、フレキシタンクによる液体輸送の実態調査を実施。フレキシタンクについては2007年の消防法の規制緩和で、運搬可能な危険物の範囲が拡大したが、フレキシタンクの破損による漏えい事故はスリップ事故などの二次被害を誘発し、影響の大きさが問題視されている。フレキシタンクは洗浄や回送費用がかかるISOタンクコンテナよりも低コストな液体輸送のツールとして日本でも普及し始めているが、安全対策については明確な指針がなく、今後の動向が注目される。

スリップ事故など二次被害誘発

2014年8月、フレキシタンクから米油約7000リットルが道路上に漏えい。この影響とみられる交通事故が大阪府内から和歌山県内にかけて発生し、7人が重傷、14人が軽傷を負った。輸送中、急ブレーキをかけた際にフレキシタンク内の米油が前方に移動し、フレキシタンク上面に大きな力がかかったことにより、上面の一部が損傷した可能性が考えられる。また、漏えい時の対処方法について運転者への指導が不十分で被害拡大につながった可能性がある。

全日本トラック協会(星野良三会長)を通じて国際海上コンテナ輸送事業者向けに行っているアンケート調査では、フレキシタンクの輸送実績や頻度、液体の種類、漏えい事故の事案などを調べるとともに、漏えいを把握した場合の対応に関する社内規定の有無、輸送方法がフレキシタンクであることを把握しているか、コンテナ内部の安全状況を確認できているかどうかをヒアリング。輸送に不安を感じる、または漏えいが発生した事例のある積載方法、望ましい安全対策についても尋ねている。

危険物の積載、大事故の可能性

フレキシタンクは20ftのドライコンテナ内にコンテナサイズのポリエチレン製バッグを設置し、液体を充てんして輸送する容器。世界での輸送実績は年率30%程度の伸びを示し、日本でも注目されている。従来、第4類の危険物のうち動植物油(ゴマ油やナタネ油など)のみ運搬することが可能だったが、07年10月1日に危険物の規制に関する法令の一部が改正され、引火点が130℃以上の第4類第3石油類(重油が多い)、第4石油類(大半が潤滑油として用いられるもの)についても運搬できるようになった。

規制緩和に際してはタンクコンテナの業界から、ドライコンテナの強度や密閉性の問題、フレキシタンクの取り出し口からの漏えい等の事故事例を念頭に、危険物を積載した場合の危険性が指摘されていた。また、タンクコンテナやローリーなど移動タンク貯蔵所による危険物の運搬は危険物取扱者の資格が必要であるのに対し、フレキシタンクの場合はその必要がなく、「安全性確保は希薄になることから、大事故につながる可能性も否定できない」との意見があった。

カーゴニュース 6月13日号

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