1. 【富士物流TOP】
  2. 物流業界ニュース
  3. 2017年9月
  4. 国土交通省が18年度予算概算要求

物流業界ニュース(物流/運送情報)

国土交通省が18年度予算概算要求

 物流部門は「生産性向上」を柱に

 国土交通省は2018年度予算概算要求を公表した。概算要求の国費総額は、一般会計が6兆6944億円(昨年度比1.16倍)となり、このうち「新しい日本のための優先課題推進枠」が1兆4228億円だった。東日本大震災復興特別会計が4859億円(同0.91倍)だった。また、財政投融資は2兆202億円(同0.56倍)だった。

18年度予算では、「被災地の復旧・復興」をはじめ「国民の安全・安心の確保」「生産性の向上と新需要の創出による成長力の強化」「豊かで活力のある地域づくり」を基本方針とした。今後の社会資本整備に当たっては、社会資本が機能することによる生産性向上や民間投資の喚起などに重点を置き、戦略的に推進していく。

生産性向上と成長力強化の分野では、人材確保・育成と物流の生産性向上に向け、42億円(1.31倍)の予算を要求した。現場を支える人材の確保・育成を図るため、賃金等の処遇改善や女性や若者の活躍促進等による働き方改革に取り組んでいく。魅力のある現場づくりのために、生産性向上に向けた取り組みを推進していく。

「強い物流」実現へ、連携・協働への支援強化

物流審議官部門は、総合物流施策大綱(2017年度〜20年度)に掲げられた「強い物流」を構築するため、大綱で示された「繋がる」「見える」「支える」「備える」「革命的に変化する」などの視点を踏まえ、施策の具体化と充実に重点を置いて予算要求を行った。税制については、地球温暖化対策を推進し、物流効率化を図るため、物流総合効率化法に関連する税制と軽油引取税の延長を要望した。

物流生産性向上での「繋がる」の視点では、サプライチェーン全体の効率化を目指した取り組みを進める。鉄道・海上輸送へのモーダルシフト等に係る計画の策定支援・運行支援や設備の導入支援に取り組む。予算額としては環境省連携施策のエネルギー対策特別会計(エネ特)の52億8000万円の内数と一般会計の8600万円。また、アジアを中心とした物流のシームレス化と高付加価値化に向けた施策を実施する。具体的には国際物流のシームレス化の推進や事業者による先駆的な取り組みへの支援ならびに物流システムの国際標準化の推進を支援する。

「見える」の視点では、効率化と省力化に向けた施策に取り組む。効率化へ向けた施策として、スワップボディコンテナ車両の導入支援やトラックのバース予約調整システムならびにオープン型宅配ボックスの導入支援を進める。予算額はエネ特の52億8000万円の内数。

「支える」の視点では、道路・海上・鉄道の機能を有効活用するための取り組みを支援する。ダブル連結トラックや高品質低炭素型鮮度保持コンテナの導入支援を行う。また、物流を考慮した地域づくりの施策として、既存の旅客交通システムを活用した貨客混載輸送の導入支援を進める。予算額はエネ特の52億8000万円の内数。

「備える」の視点では、災害リスクや地球環境問題への対応として、大規模災害時の支援物資輸送体制の構築や冷凍冷蔵倉庫への省エネ型自然冷媒機器の導入支援に取り組む。予算額としては、支援物資輸送体制の構築が1700万円、省エネ型自然冷媒機器の導入支援がエネ特の95億円の内数。

「革命的に変化する」の視点では、新技術を活用した物流革命の取り組みとして、過疎地域などでのドローンによる配送の実用化の推進や農林水産物・食品の輸出拡大に向け、新型航空保冷コンテナの研究開発などに取り組む。予算額としてはドローンの取り組みがエネ特の52億8000万円の内数、農産品等の輸出拡大は3億円の内数。

税制改正としては、物流総合効率化法の認定計画に基づき取得した事業用資産に関する所得税・法人税や地方税の特例措置の2年間延長と、倉庫業に使用するフォークリフトなどに係る軽油引取税の課税免除の3年間延長を要望した。

トラックの働き方改革・生産性向上推進、連携事業を支援

自動車局分野では、「安全・安心の確保および環境対策の推進」「働き方改革につながる生産性向上」「被害者救済の充実」の3つを施策の基本方針とした。

働き方改革につながる生産性向上の分野では、自動車運送・整備事業での長時間労働是正など労働環境改善への施策に力点を置いた。

トラック運送業の生産性向上を図るため、事業者と荷主の連携による働き方改革・生産性向上を推進するため、物流コンサルタントなどの有識者によるコンサルティングを活用した実証実験を行うことでノウハウを蓄積し、横展開を図っていく。

具体的には、国交省本省または各運輸局がコンサルタントとともに、事業者と荷主が連携・協働して実施する取り組みに対して診断・評価や支援を行い、そこで蓄積されたノウハウを公表し、横展開を図る。予算額としては、前年度の4300万円に対して大幅に増加した2億円とした。

安全・安心の確保の分野では、自動運転技術の進展に伴う諸施策を実施していくが、事業者のドライブレコーダー導入への支援やIT危機を活用した過労運転防止のための先進的な取り組みへの支援を実施する。予算額としては12億1200万円の内数。また、ICTを活用した高度な運行管理システムの構築に向けた検討も実施する(予算額2000万円)。

環境対策の分野では、エネ特関連事業として、低炭素型ディーゼルトラックの普及に向け、導入支援を継続して実施する(予算額29億6500万円の内数)。また、大型CNGトラックの導入支援を継続し、予算額10億円とした。さらに、経済産業省連携事業として、車両動態管理システム導入による効率化・省エネの取り組みを推進するための補助として、予算額40億円。

被害者救済の分野では、新規の取り組みとして、在宅重度後遺障害者が、介護者なき後に地域のグループホーム等障害者支援事業所での支援を受け生活できるよう、受け入れる事業所による設備導入や介護人材確保に対して経費を補助する。予算額としては、1億4900万円。

カーゴニュース 9月5日号

powered by cargo news

富士物流は、物流・倉庫ソリューションの一括アウトソーシング(3PL)を実現します。