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年末12月の国内荷動きは低調に、特積みトラック前年割れ

新年度に向けた運賃交渉に影響も・・・、JRコンテナも補正値は微増に

昨年末の国内荷動きは低調に推移したもようだ。本紙調査によると、特積みトラック10社の輸送量は前年割れ基調となった。11月はカレンダーの関係もあり、プラスに転じた事業者も少なくなかったが、12月の年末繁忙期は再び荷動きの鈍化が目立ち静かな年末となった。

トラック各社はこれから、来年度の運賃改定交渉が本格化するが、折からの燃油価格の低迷に加え、荷動きが芳しくないこともあり、値上げは難航が予想される。ここ1〜2年、ドライバー不足などを背景に運賃値上げを勝ち取ってきた各社だが、その反動に加え、足元のマーケット状況から、さらなく上乗せは厳しいとの見方が大勢だ。一方、今年の年末以降、消費税再引き上げに伴う駆け込み需要が見込まれることから、トラック不足を懸念する荷主各社も運賃引き下げは躊躇しているとも言われる。こうしたことから、運賃交渉は痛み分け≠フ現状維持が主流になるのでは、との観測が広がっている。

●特積みトラックは堅調だった11月から一転、前年割れに

本紙調査による特積みトラックの12月の輸送量は、10社中7社が前年割れとなり、単純平均では前年同月比98.2%となった。一方、収入は9社中7社が前年割れで、単純平均は98.3%。ちなみに11月の輸送量の平均は102.1%、収入平均は102.6%で、堅調だった11月から一転、12月になって量、収入とも鈍化が目立っている。

また、全日本トラック協会が毎月公表している求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の成約運賃指数では、12月の指数は「121」(2010年4月を「100」とした指数)となり、スポット運賃は依然として高い水準を維持しているものの、前年比では1ポイント減となっており、ここでも荷動きの鈍化がうかがえる。

●JRコンテナは4%増と堅調も、補正すれば0.6%増

一方、JR貨物(田村修二社長)の12月の輸送実績は、主力のコンテナ輸送量は197万7000トンで対前年同月比4.1%増と堅調な数字となった。12月は輸送障害も少なく、北日本地区での発達した低気圧接近などによって高速貨25本が運休となっただけだった(前年は高速貨261本が運休)。このため4.1%増を「補正」すると0.6%増にとどまる。

11月も0.1%減という数字で「補正してみると落ち着いてきているかな、と思う」(田村社長)としており、1月に入っても21日までの3週間の数字は大雪があったとはいえ2%近いマイナスとなっている。

JR貨物では、12月において(1)1日の取扱収入が4億円を越えた日が13日あった、(2)1日の発送個数が1万7000個を越える日も5回あった、(3)コンテナの運用効率は18.03%と5.5日に1回使われた高効率をマークした、(4)平均積載率は84.8%と00年以降、月間ベースで最高となった、(5)月間の取扱収入は100.0億円となり、10月の106億円を含めて2回越えたこと――ということから、「これらは07年度以来のことなので、08年に発生したリーマンショック前に戻りつつある、と思う。収入単価は下がっているが、リーマンショックと東日本大震災でガクンと落ちたのがジリジリと持ち上がってきた」と強気な姿勢もみせていたが、物流業は全体の景気に影響されるとも付け加えていた。

●新年度の運賃交渉は「現状維持」が主流?

トラック荷動きの軟調は、新年度に向けた運賃改定好調にも影響を与えそうだ。ここ1〜2年のトラック業界は、顕在化したドライバー不足に加え、アベノミクスによる荷動きの増加を追い風にして、運賃アップを勝ち取ってきた。また、燃油価格の大幅な下落によってコスト削減が進み、その恩恵により、大幅な増益を達成した企業も少なくない。

しかし、ここにきての荷動きの低迷と燃油価格の下落から、来たるべき新年度の運賃交渉では再び荷主からの値下げ圧力が高まることが予想される。ただ、その先に目を転じると、来年4月の消費税10%への再引き上げが控えており、年末や年度末には駆け込み需要によるトラック不足が起きる可能性もある。こうしたことから、運賃交渉では、「現状維持」が落としどころになるのでは?との見方が強まっている。

カーゴニュース 1月28日号

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