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物流業界ニュース

改正物流総合効率化法案を閣議決定

労働力不足の危機≠ノモーダルシフトや共同配送など後押しへ

「施設整備支援法」から「効率化連携支援法」にモデルチェンジ

政府は2日、改正物流総合効率化法案(改正物効法案)を閣議決定した。今後、開催中の通常国会での成立、年内施行を目指す。

物流分野で深刻な人手不足が進み、物流機能の維持に支障をきたす懸念がある中、物流事業者や荷主などが連携して取り組むモーダルシフトや共同配送などの多様な取り組みを後押しし、物流のさらなる総合化、効率化を図る狙い。

物効法はこれまで、倉庫などの物流施設整備を中心に効率化を支援していく「施設整備支援法」的な性格だったが、今回の法改正では効率化支援方策を「連携」に転換し、いわば「効率化連携支援法」的なものへと生まれ変わることになる。

●法の目的に「労働力不足対応」を追加

物効法は2005年に制定。高機能な大規模物流施設の整備による集約化、総合化を図った案件に対し、税制上のインセンティブなどを通じて効率化の支援を行ってきた。施行から10年を経て、認定件数は約270件に達するなど、施設整備を通じて物流効率化や環境負荷低減に貢献してきた。

ただ、ここにきてトラック運転手を中心に物流分野の労働力不足が深刻化しつつあることから、今回の改正では法の目的に「労働力不足への対応」を追加するとともに、効率化のための支援方策の手法をこれまでの「施設整備」から「連携」に転換した。

●認定要件から「物流施設」を外し、多様な「連携」を支援

支援対象となる流通業務総合効率化事業について、一定の規模及び機能を有する物流施設を中核とすることを必須とせず、新たに「2以上の者が連携して行う」ことを前提とすることで、モーダルシフトや共同配送など多様な取り組みを後押しできるよう枠組みを柔軟化した。

税制上の支援内容は、輸送連携型倉庫に対し、従来通りの枠組み(所得、法人税が5年間割増償却10%、固定資産、都市計画税が5年間倉庫で2分の1、付属設備が4分の3軽減)が適用されるとともに、これまで高機能倉庫に必要だった垂直型連続搬送装置などが不要になるなど要件も緩和される。

また、旅客鉄道により貨物輸送する際に必要となる貨物用車両や貨物搬送装置の固定資産税が5年間3分の2などに減免される。

●「許可みなし」で手続きを簡素化

さらに、事業開始における手続きも簡素化される。現行法でも、貨物自動車運送事業法、貨物利用運送事業法、倉庫業法の許可を取得していなくても、効率化認定を受ければ許可していたとみなされていたが、改正法案ではこれに鉄道事業法、海上運送法も対象に追加される。

これにより、新規路線での貨物鉄道の運行、カーフェリーの航路新設許可などの手続きが簡素化される。

また、例えば荷主2社が共同配送を実施する際、これまでの自家トラック(白ナンバー)から営業用トラックに転換するための許可手続きが簡素化されるほか、過疎地に域内共同を行う場合の軽トラック事業の届出みなし、自家用倉庫を輸送連携型倉庫に改修して他業者に供用する際の倉庫業の登録みなし――なども可能となる。

このほか、立地規制(市街化調整区域の開発許可への配慮)、信用保証協会による債務保証の引き上げなど中小企業支援などは従来通り継続される。

予算面では、2016年度予算に計上されている「モーダルシフト等推進事業」で計画策定経費補助、運行経費補助などが受けられるほか、エネルギー対策特別会計内の「物流分野におけるCO2削減対策促進事業」でシャーシ.コンテナ、共同輸配送用車両などの購入補助が受けられる。

●改正法を通じて物流の危機♂消へ

同改正法案は予算関連法案であるため、法案審議は年度内成立を目指して行われる。また、法案成立、公布から6ヵ月以内に施行されるため、早ければ今秋にも新制度に移行することになる。

改正法案を担当する国土交通省物流審議官部門では、改正法を通じてさらなるモーダルシフトの促進や共同配送、輸送と保管の連携を進め、労働力不足による物流危機≠フ解消につなげたい考え。

具体的には、2020年度までの目標として、34億トンキロ分の鉄道、海運への転換を目指すほか、地域内配送共同化事業として100事例、予約システムを導入して倉庫でのトラック待機時間を減らす事例を150事例創出したいとしている。

カーゴニュース 2月9日号

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