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物流業界ニュース

日本通関業連合会が第6回全国女性通関士会議を開催

環境変化への対応や女性の働き方などで意見交換

日本通関業連合会(鈴木宏会長)は12日、第6回全国女性通関士会議を開催し、全国から女性通関士74人が出席した。全体会議に先立つ分科会では「通関業界を取り巻く環境変化への対応」「女性の働き方について」「女性通関士のネットワーク化について」の3テーマについて6グループに分かれて議論。分科会の司会進行は女性通関士支援ワーキンググループ(WG)のコアメンバーが務めた。全体会議では議論の結果は発表され、女性通関士支援WGの活動の最終報告も行われた。また、懇談会には財務省関税局の業務課などから19人が出席し、女性通関士との交流を深めた。

●経営幹部になり、業界活動への進出を

全体会議で鈴木会長は、「全国女性通関士会議は今回で6回目を迎えた。7年前に、日本通関業連合会の会長を引き受け、その前の10年間、東京通関業会の会長を務めた。(当時)女性通関士が発言する場がなかったので、東京通関業会に女性通関士の会をつくろうと予算付けをし、企画したところ、連合会の会長に就任したため、東京通関業会での発足には立ち会えなかった。当然、連合会でも女性通関士の会をつくろうということで、この全国女性通関士会議が誕生した」と経緯を説明。

さらに「ある産業が発展するかどうかは、いかにそこへ優秀な人材が集まるかにかかっている。人が集まったら、その人たちを教育する力がなければならない。また、教育して一人前になったら、その業界から離れてしまっては意味がない。人材の募集力、教育力、定着力の3つを備えないと、企業も業界も発展できない。この業界に入ってくる女性のレベルは高い。この業界を支え、経営幹部になり、業界活動にも進出し、理事や会長に抜擢されてもおかしくない。そういう時代にならなければならないと、日本の通関業界も正しく評価されない」と強調した。

●他社へ検査立会いだけの依頼は難しい

全体会議では、分科会で議論したテーマについて各グループから発表された。

申告官署の自由化が実施された際、遠隔から申告し、検査立ち会いを他社に依頼するケースが考えられるが、「申告も含めて依頼すべきで、検査立ち会いだけの依頼は難しい」と指摘。遠隔からの申告や蔵置場所以外への申告の際の税関への説明については、「修正申告や更正の請求などでは面と向かって税関職員と話した方がスムーズで、申告官署に出向いて説明した方がいい」との意見があった。また、申告官署の自由化に関する地方特有の懸念事項として「内陸の税関出張所の統廃合」を挙げた。

通関業法の改正で通関士の常勤性および専従性が緩和されることに伴い、財務省で検討している通関業務の在宅勤務の可能性に関し、セキュリティやコンプライアンス、社内の体制、制度の整備を課題として指摘。在宅で行う業務については「確実にできる業務は事項登録業務まで」「書類作成の部分にとどまるのではないか」と指摘。また、通関業者の立場から、在宅での業務が行いやすい荷主の例として「電子インボイスを作成している荷主」「(審査区分が)区分1で払い出される荷主」を挙げた。さらに、在宅での業務が、申告官署の自由化に伴う通関営業所の統廃合や通関士の異動の問題を解決できるとの見方もあった。

●外資企業の女性の働き方は「夢のよう」

日豪EPA(経済連携協定)で導入され、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)で主流となるといわれる原産地手続きの自己申告制度に関しては、現状、完全生産品や簡単なものについて通関業者が原産品申告書を作成しているケースが紹介された。これに関し、「書類作成はそれほど難しくないが、理由やなぜそう判断したかについては(高度な)知識が必要」「作成して、労力をかけても料金をいただけないのが問題。コストが発生したり責任の問題も出てくる」として、荷主の作成に対するアドバイス料を収受するとの案が出された。

女性の働き方では、「(通関士は)輸入では荷主の要求、輸出では(コンテナヤードの)カット日の関係で、その日のうちに処理しなければならない業務がある」として、残業の多さが問題として指摘され、残業が発生する業務を管理者が請け負っている実態も報告。女性が「雑務」を任されがちで、書類作成に遅れが生じること、育児休暇等の制度があっても実際には活用しにくいとの意見もあった。待遇面等で男女の差がなく「女性管理職の割合が4割で、出張に子供もついていける」外資企業の例が紹介され、「夢のよう」とのコメントも聞かれた。

女性通関士支援WGが重点活動として取り組んできた女性通関士のネットワーク化については、現在各地区の実情にあった形で「女性通関士の会(仮称)」の立ち上げを目指しているが、分科会で議論した結果、具体的な会及び活動の希望として、(1)実務者レベルでの集まり(2)仕事の内容や相談、意見交換を行う(3)四半期ごとの開催でランチミーティング形式も考えられる――などが挙げられた。また、通関連ホームページ(HP)に開設した女性通関士の専用サイトに関しては、認知度を高める方策として「通関士の1日の仕事の紹介や座談会の掲載、セミナー情報の配信などが考えられる」とした。

なお、13日には女性通関士支援WGが企画したセミナーが開催され、100人弱が参加した。今回は、申告官署の自由化により営業所の統廃合、転勤等が想定されることから「転機」をテーマにし、「転機を乗り越えて人生を豊かに〜ロールモデルから学ぶ」と題し、昨年同様、21世紀職業財団コンサルタントの石川邦子氏が講師を務めた。また、同WGのメンバー2人がパネリストとして登壇。家庭や仕事、キャリア形成において自身の転機となった出来事などを事例として紹介した。

カーゴニュース 2月18日号

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