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物流業界ニュース(物流/運送情報)

14年度のトラック事業は8年連続赤字 全ト協の経営分析報告書

全ての規模で経常損失は縮減したが経常段階の黒字化は実現できていない

トラック事業は8年連続赤字が続き、燃料価格の下落はあったものの、人件費アップや傭車利用の拡大により、利益の改善は限定的―。

全日本トラック協会(星野良三会長)は8日、経営分析報告書をまとめた。これは14年度決算版(13年10月から15年8月)の「一般貨物自動車運送事業報告書」について分析したもの(有効数2192社)。92年度から発行しているもので、今回で24回目。

これによると、トラック運送事業は燃料価格の下落にもかかわらず、営業赤字の企業の割合が54%(1173社)と過半数以上を占める状況が続いており、特に車両10台以下(693社)では約62%(428社)が営業赤字を計上していた。

また、トラック運送事業の売上高に当たる営業収益(貨物運送事業収入)は1社平均2億79万5000円で、前年度に比べ0.8%減とほぼ横ばいとなった。

営業利益率は▲0.9%で、燃料価格の下落効果によって前年度比で1.4ポイント改善したものの、8年連続の赤字となった。対象期間の輸送量は微減で推移し、燃料価格の下落によるコスト削減効果はあったものの、人材不足による人件費アップ、傭車利用の拡大により、営業利益の改善は限定的だったようだ。

●売上高、貨物量ともわずかに減少

14年度の売上高(兼業分を含む全売上高、1社平均)は2億192万4000円と、前年度の2億375万円に比べて0.9%の減収となった。うち貨物運送事業収入(1社平均)も2億79万5000円と、前年度の2億234万2000円と比べて0.8%減少し、売上高、貨物運送事業収入ともに僅かに減少に転じた。貨物運送事業収入(1社平均)は車両規模に関わらず僅かに減少した。

また、輸送トン数(1社平均)は6万6208tで、前年度の6万6709tから0.8%減となった。「消費増税の駆け込み需要で一時は突出したが、その反動で下落。15年に入って上昇したが、景況感は悲観的で、将来的には悪くなるという見方が強い」(福本秀爾理事長)としている。

●赤字の改善は限定的

14年度の売上高営業利益率は▲1.0%と、8年連続して営業赤字となった。貨物運送事業の営業収益営業利益率も前年度の▲2.3%から改善に転じたものの、▲0.9%。

営業利益は燃料価格の下落効果があり、全ての事業規模において営業赤字が縮減した。しかし、必要なドライバー数を円滑に確保できないために賃金水準の引上げ、時間外労働の拡大による時間外給与が増加したことなどにより運転者人件費が増加して営業利益を圧迫した。貨物運送事業の1社平均の営業損失は188万1000円で、前年度の営業損失461万円円に比べて改善に転じたものの営業赤字の改善は限定的となった。

売上高経常利益率、貨物運送事業の営業収益経常利益率もともに▲0.2%と、前年度の▲1.2%から改善に転じた。1社平均の経常損失は42万8000円で、前年度の経常損失235万7000円に比べて改善した。全ての事業規模において経常損失は縮減したものの、経常段階の黒字化は実現できていない。これは運送原価に見合った適正運賃が収受できない問題が全国各地に存在するためで「適正運賃確保に向けた環境整備が極めて重要」としている。

なお、営業利益段階の黒字事業者は46%で、前年度と比較すると9ポイント改善し、経常利益段階の黒字事業者は53%で同じく6ポイント改善した。

<売上高(営業収益)営業利益率の推移>

http://www.jta.or.jp/keieikaizen/keiei/keiei_bunseki/img/H26_keieibunseki_gaiyo.pdf

カーゴニュース 4月14日号

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