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物流業界ニュース(物流/運送情報)

ISO39001、「社内環境整備」「交通事故削減」で効果 

発行から3年経て、NASVAが取得企業にアンケート調査を実施

道路交通安全に関わる国際認証ISO39001の取得企業の多くが、社内環境の整備や交通事故の減少などで効果を感じていることが、自動車事故対策機構(NASVA、鈴木秀夫理事長)が9日に発表した「ISO39001取得企業アンケート調査」でわかった。取得企業からは、このほかにも、社員やドライバーの安全意識向上や「トップによる安全に対する発言が増えた」などの効果が報告される一方で、取引先に対しては「(取得前と)変わらない」とする回答が最多で、ISO39001の認知度向上など今後の課題も見えた。

●社内の環境整備・体制構築に有効も、取引先に対しては「期待した効果がない」

ISO39001は2012年に発行され、16年3月31日現在でトラック事業者は80社が取得。全取得事業者数132社に占めるトラック事業者の割合は61%に上る。取得事業者数も年々増えている。今回の調査は、ISO39001の効果および課題の実態把握のため、12年10月〜15年10月に認証を取得した企業121社を対象に実施し、77件(回答率63.6%)の回答を得た。

ISO39001認証取得後に「効果があった(期待以上の効果があった・だいたい期待通りの効果があった)」とした回答が最も多かった項目は、「交通安全への取り組みの見える化が図られる」(88.3%)、「社内の組織体制が整備される」「社内情報が文書化されることにより、作業が標準化され記録が整備される」がそれぞれ85.7%、「企業イメージ、ブランドイメージを向上させる」「企業の社会的責任が果たせる」が各83.1%と8割を超えて高くなった。他方で、「期待した効果がない/わからない」は「新規取引先が得られる」(74.0%)、「優れた人材が確保できる」(71.4%)、「将来的に(認証取得が)取引の前提となる」(70.1%)が7割を超えて高くなった。

具体的な効果として寄せられた意見で、交通事故に関しては「事故が減少した」(32件)が最も多く、次いで「事故0件を継続」(7件)となった。これに伴い、損害保険料が「減少した」と答えた企業も19件に上った。社内コミュニケーションついては「社員の意識が変わった、高まった」(13件)、「自発的に安全管理をするようになった」(11件)の順となり、トップマネジメントに関しては「安全に対する発言が増えた、意識に変化があった」(22件)、「具体的な投資があった」(12件)と続いた。新規取引先との関係については「変わらない」が最多の17件で、「取引や問い合わせが増えた」の5件を上回った。

●取得企業からは運輸安全マネジメントとの一体化や周知拡大への要請多く

認証を取得した企業の特長としては、従業員数が「51〜100人」の企業が全体の24.7%を占めて最も多く、次いで「201〜500人」(19.5%)、「31〜50人」と「101〜200人」がそれぞれ14.3%。ISO39001の適用範囲に含まれる従業員数は「51〜100人」(28.6%)、「31〜50人」(24.7%)と続き、多くの企業がISO39001の適用範囲で従業員数を限定していることがわかった。

ISO39001の取得に関してコンサルタントの支援を受けたのは全体の72.7%に上り、認証取得企業の69.8%が「ISO14001(環境)」を、62.8%が「ISO9001(品質)」を取得していることから、他のマネジメントシステムの取り組みを活用している実態も見えた。

自由意見では「運輸安全マネジメントとの一体化」を求める声が5件寄せられたほか、「ISO39001の周知拡大」への要請が4件、「プライベート認証ではなくJAB公認のスキームを求める」意見も3件あり、NASVAでは「JAB公認スキームはニーズがあるのならば考えなくてはならない。認証の普及に向けてさらなる連携を広げたい」との方針を示した。

カーゴニュース 5月17日号

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