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物流業界ニュース(物流/運送情報)

「取引環境・労働環境改善協議会通じ、諸問題の深掘り、改善に強く期待」

「社会との共生をめざし、安全・安心で信頼できる輸送サービスを」大ト協辻会長が所信表明

大阪府トラック協会の辻卓史会長は3日の総会で就任にあたり、トラック運送事業の現状と諸課題、今後の重点取り組みについて所信を述べた。

現状ついて「トラック輸送業界は国内輸送の9割以上を担っているが、一般貨物運送事業者の99%以上が中小企業で構成されている。全日本トラック協会の調査では過半数以上が赤字だという。これは決して健全な状態とは言えず、是正にするには何としてでも適正運賃の収受が不可欠。その実現を妨げる過当競争、その背景にある規制緩和のあり方や荷主に対する弱い立場に目を向ける必要がある。一方、事業者としても契約の書面化により運賃と付帯作業、手待ち作業、高速道路料金等の明確化やサービスの有料化への自助努力も必要」と指摘した。

●若者や女性にとって魅力あり、高齢者にも働きやすい職場環境に改善

労働環境改善の必要性やドライバー不足に関し、「業界は多くの問題を抱えているが、中でも各業界と比較して突出している長時間労働、世間水準を下回る賃金は深刻。我が国では少子高齢化や人口の減少により、今後もドライバー不足が見込まれている。労働法規制が強化される方向性にある中、トラック輸送業界がこういった問題を放置すれば、事業の拡大どころか継続さえ危ぶまれる。若者や女性にとって魅力あり、高齢者にも働きやすい職場環境に改善することが喫緊の課題だ」と強調した。

さらに、「交通労災防止への安全対策や改善基準告示等のコンプライアンスへの適合、IT機器の導入による生産性・安全性の向上、高速道路料金問題、環境対策、そして将来的には自動運転も大きな課題。燃料問題は目下、小康状態が続いているが、いつどうなるか分からない。また、当協会固有の問題として、運輸事業振興助成金、いわゆる交付金の増額にも取り組まなければならない。会員の増強を図ることも大事」とした。

こうした問題に対処するために昨年5月に国土交通省と厚生労働省の主導により設置された「トラック輸送における取引環境・労働環境改善協議会」について、「これはいわば行政を行者役としてトラック輸送事業者と荷主が直接、率直に意見交換し、諸問題の解決改善をめざすもの。全国47都道府県でも地方協議会が設立され、大阪でもこれまでに3回開催された。この協議会を通じてトラック輸送業界が抱える諸問題が深掘りされ、改善されることを強く期待する」と強調した。

●我が国は世界最大の災害リスク国、普段から防災・減災意識を

「トラック運送事業者としてまず考えなければならないのは安全・安心、すなわち交通事故、労働災害事故の防止。社会との共生をめざし、安全・安心で信頼できる輸送サービスを提供することだ。我々は日常生活においては人々に豊かさと幸せを届け、災害発生時には国の災害対策基本法指定公共機関として、身をていして緊急物資輸送等被災者のライフラインを支える社会的使命を担っている。とくに我が国は世界最大の災害リスク国。相次ぐ大災害の中で、トラック運送事業者が果たした重要な役割が再認識されている。最近の事例をみても、災害はいつどこで発生するか予測できず、しかもマニュアル通りにはできない。ラストワンマイルでの混乱を避けるため、普段から防災・減災意識を持ち、大阪市と密接な連携体制を築く必要がある」と語った。

カーゴニュース 6月9日号

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