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物流業界ニュース(物流/運送情報)

物流コストの絶対額は増加傾向だが、やや一服感も

 売上対比コストは上昇基調つづく 15年度の大手荷主の物流コスト調査

物流コストの絶対額が増加した大手荷主企業は前年度より11社減少。コストが減少した企業は前年度の1.6倍増に――。

カーゴニュースでは毎年、各業種を代表する大手荷主企業を対象とした物流コスト調査を行っている。今回も15年度の有価証券報告書の販売費および一般管理費の中から「運賃」「運搬費」や「荷造費」「保管費」あるいは「物流費」といった物流コストを抽出し、その絶対額や売上対比の推移を調べた。

今回調査した63社のうち、物流コストの絶対額が増加したのは35社、減少したのは28社だった。14年度は増加した企業が46社、減少した企業が17社だったため、15年度と14年度を比較すると増加した企業が11社減り、減少した企業は1.6倍に増加しており、物流コストの絶対値の増加傾向には、やや一服感も感じられる。

これをパーセンテージにして比較すれば、15年度の物流コストが増加した企業は56%となり、14年度の73%と比べると17ポイント低下したことになる。これにより、物流コストの絶対額は全体的には前年度と比べて弱含みの増加傾向にあったとうかがえる。15年度の物流関連コストには、荷動きの伸び悩みが反映している様子だ。

●物流コストの売上対比は依然として上昇基調

売上高に対する物流コストをみると、15年度の物流コストの売上対比が上昇あるいは横ばいとなった企業は39社、低下したのは24社だった。14年度は売上対比が増加した企業が36社、減少した企業が27社だった。14年度と比較すると売上対比が上昇あるいは横ばいだった企業は3社増えている。また、13年度は上昇が16社、横ばいが4社、減少が41社となっていた。

パーセンテージにして比較すると、15年度の売上対比が増加あるいは横ばいだった企業は62%となり、14年度の57%に対しては5ポイント上昇した。6割を超える企業で物流コストの売上対比が上昇したことになる。15年度も物流コストの売上対比は上昇基調がつづいていることがわかる。

13年度は上昇と横ばいを合わせると33%となっていたが、14年度には24ポイントと大幅に伸びて57%となった。これはトラックドライバー不足とアベノミクスの加速による荷動きの伸びにより輸送の需給がひっ迫したことが影響したものと推測される。15年度の物流コスト売上対比が14年度に対して5ポイントの上昇にとどまったのは、荷動きの伸び悩みなどが影響したものとみられる。

トラックドライバー不足などを背景として、物流コスト割合は上昇基調が続いていることが各種調査からも指摘されているが、本調査によってもその傾向がみられるようだ。

ちなみに、物流費関連費用は企業ごとに、範囲(工場〜1次拠点までの販売物流費のみ、あるいは調達物流費用を含むものなど)や定義が異なるものの全体としての傾向や個々の企業の推移などをみることは可能だという考えに立ち、本調査は当初は100社程度でスタートしたが、前々回から今回まで掲載できたのは60社台にとどまった。これは精密、電気、医薬品、化粧品など単価の高い商品を扱う業種では、物流コストが計上されている「損益計算書」の中の「販売費及び一般管理費」の項目から物流関連の項目が外される傾向があるため。

カーゴニュース 8月23日号

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