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物流業界ニュース(物流/運送情報)

「生産性革命を国民に広く理解してもらうことが重要」石井大臣

 国交省の生産性革命本部が第3回会合

国土交通省は8月31日、3回目となる「国土交通省生産性革命本部」を開催し、選定した13のプロジェクトの具体化状況について報告した。

会合の冒頭、石井啓一国交大臣は「わが国の人口は減少の傾向にあるが、労働人口が減少しても、効率化を進めることで生産性が向上すれば経済成長の実現が可能だ」と述べ、「選定した13のプロジェクトを推進することで、生産性のより一層の向上を図っていきたい」と挨拶した。

国交省は今年を「生産性革命元年」と位置付けており、省を挙げての生産性革命に取り組むために、石井大臣は「今年の秋に、新たなプロジェクトを追加で選定する考えだ」と語った。また、「生産性革命の意義は、広く国民に理解してもらうことが重要だ。春に経団連との意見交換会を持ったが、秋にも経済団体との意見交換会を予定している。生産性革命が国交省の各施策に浸透することを期待している」と語った。

これまで2回の生産性革命本部の会合により選定されたプロジェクトは、「社会のベース」「産業別」「未来型(投資・新技術によるもの)」の3分野での生産性向上に取り組むもので、国交省が所管するそれぞれの分野での生産性を高め、わが国の経済の持続的で力強い成長に貢献することを目指している。

●物流での業務効率化プロジェクトでは「地下鉄」を活用した取り組みも

プロジェクトのうち、物流関係では、2020年までに物流事業の労働生産性を2割程度向上させることを目標として掲げている。

目標実現のために、業務効率を向上させる取り組みと付加価値を向上させる取り組みを推進している。今回の会合では、業務効率向上のための取り組みとして、モーダルシフト・共同輸配送と宅配便の再配達の削減、付加価値向上の取り組みとして、最新の鮮度保持輸送技術の開発・普及――が報告された。

モーダルシフト・共同輸配送の取り組みでは、短い距離でもトラック輸送から鉄道輸送に切り替える取り組みとして、(1)アサヒビールとキリンビールによる鉄道貨物輸送を活用したモーダルシフトの共同物流、(2)東京メトロ、東武鉄道、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便による地下鉄を利用した貨物輸送――の2例が報告された。

アサヒビールとキリンビールのモーダルシフトの取り組みは、両社の関西の工場(吹田・神戸)からJR貨物の鉄道コンテナを利用して金沢へ輸送し、金沢の共同物流センターから石川県、富山県に配送するもの。

東京メトロ他各社による取り組みは、東京メトロの旅客鉄道の空きスペースや空き時間帯を活用してヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の宅配貨物を輸送するもので、宅配3社が東京メトロの新木場の車両基地(東京都江東区)へ貨物を搬入し、東京メトロの地下鉄車両により東武鉄道の和光・森林公園の車両基地(埼玉県)まで輸送し、宅配各社の拠点へ搬出するもの。

●付加価値向上のプロジェクトは高度な鮮度保持輸送技術を活用

付加価値を向上させる取り組みでは、最新技術を利用した高機能鮮度保持コンテナを活用することで農林水産物・食品の鮮度を保ったまま長時間輸送し、コールドチェーンの低コスト化と省力化を図る。同コンテナは高電圧を利用するもので、コンテナ内で殺菌効果のあるオゾンを発生させ、カビの発生を抑制するとともに、放電時の振動により貨物を凍結させずにマイナス2度まで冷却し、凍結による劣化を防ぎながら鮮度を保持する。

その他の取り組みとして、通常の大型トラック(10トン)の約2台分を1人のドライバーで運ぶことが可能になる21メートルフルトレーラについて、特車許可基準の車両長を21メートルから25メートルに緩和することで、積載容量の増加を図るというものがある。今年度より主要幹線の新東名高速道路で実証実験を開始する予定となっている。

カーゴニュース 9月6日号

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