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物流業界ニュース(物流/運送情報)

物流連 「日本の物流の海外普及のための調査報告書」公表

 強みは「細やかなサービス」、弱みは「100%追求による高コスト化」

日本物流団体連合会(物流連、工藤泰三会長)はこのほど、「総合物流施策大綱2013〜2017」推進の一環として取り組んだ「日本の物流の強みを確認し、その普及を図るための調査」の報告書を取りまとめ、公表した。

13年6月に閣議決定された「総合物流施策大綱2013〜2017」において、「日本の優れた物流システムをアジアに普及する」ことが謳われ、官民連携で日系物流企業の海外展開を進めていくことが示された。

物流連では、総合物流施策大綱を推進するにあたり、「日本の物流事業の強みを確認し、その普及を図るための方策」検討の一助とすることを目的に、3年前から、学識経験者へのヒアリングや物流連メンバー企業へのアンケートを実施していた。

同報告は学識経験者へのヒアリングと物流連メンバー企業へのアンケート調査が中心となっており、参考情報として運輸政策研究機構が実施、公表した「国際物流サービスの総合力に関する認証制度創設に係る検討について」の中の外資系企業へのヒアリングと国土交通省国土交通政策研究所が実施した「我が国物流事業者の海外進出に関する調査研究〜欧米荷主企業ヒアリングからの考察〜」の報告書の内容が収められている。

学識経験者へのヒアリングでは、日本の物流企業の強みについて、(1)顧客の要望への対応力、柔軟性、(2)現場力の強さ、(3)細かく注文を受けなくても荷主の望むことを自主的にする、(4)きめ細かなサービス、(5)従業員教育の充実度、(6)現場から積み上げられたカイゼン文化、(7)BtoCにおけるサービスレベル、接客レベルの高さ、(8)高品質サービスとして確立された宅配便、(9)日本のブランド力の強さ――その他があがっていた。

一方、日本の物流企業の課題・弱みとして、(1)「戦術」に強いが戦略においては世界戦略に基づいた中長期の事業計画が十分でない場合が多い、(2)100%の正確性の追求が、海外では高コストの一因ともなる、(3)強みである現場力が活かせない場面では、現場に頼らないで他社との差別化を行う必要がある、(4)キャリアに関する考え方が日本と異なる海外で、優秀な人材を確保するために日本式とは異なる人事制度の構築、あるいは日本式を浸透させる仕組みが必要――その他があがっていた。

同報告書では、これらをふまえ、日本の物流企業が目指すべき戦略・ビジネスモデルについて、日本企業の強みの「荷主の要求への対応力の高さ」「現場の自主的なカイゼンによる強み」を伸ばすのか、あるいは欧米流の標準化された画一的なサービスで低コスト物流を実現するのか、という課題を検討する必要があるとしている。

物流連メンバー企業で海外戦略ワーキングチームのメンバー企業へのアンケート調査結果では、日本の物流の強みについての回答では、きめ細やかなサービス(回答件数7件)が最も多く、次いで、サービス・接客レベルの高さ(同5件)、現場改善力(同4件)などが上位にあがっていた。一方、日本の物流の弱みについての回答では、100%の追求が逆に高コストの要因(同8件)が最も多く、次いで、「戦術」に強いが「戦略」に弱い(同7件)、日本的人事制度の弊害(同5件)などが上位にあがっていた。

また、日本の物流企業が目指すべきビジネスモデルについての回答では、日本流のビジネスモデルを貫く(同7件)が最も多く、次いで、その他(同5件)、欧米流のビジネスモデルを貫く(同2件)と続いた。

日本の物流企業が国際物流戦略の上で必要な人事・教育施策についての回答では、(1)現地スタッフの積極的活用、権限責任の移譲(同8件)、(2)ボーダーレスな人事交流・研修(同6件)、(3)現地に対応した給与体系、人事評価制度の構築(同6件)、(4)昇進、昇格基準の見える化(同5件)――などがあがっていた。

同報告書の詳細は物流連HPで閲覧できる。

http://www.butsuryu.or.jp/images/nihonnobutsuryunotsuyomi.pdf

カーゴニュース 9月15日号

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