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物流業界ニュース(物流/運送情報)

東京都港湾局 新車両待機場のトライアル運用を来年3月スタート

500台収容可能、ETC、「ドライバーズカード」を活用

東京都港湾局では、東京港大井コンテナふ頭に新車両待機場を開設し、来年3月からトライアル運用を開始する。2014年2月に策定された「東京港総合渋滞対策」の短期的な取り組みにおける主要施策の一つで、収容台数は500台。利用するにあたっては「ドライバーズカード」を発行し、コンテナターミナルへの誘導(待機場からの退場指示)はメールで行う。ETCを活用して場内の待機台数・待機時間を“見える化”することで、配車の効率化も期待できるという。一方、海上コンテナ輸送業者からは大規模な車両待機場の整備について「待機を前提とした後ろ向きの施策」「待機時間の“見える化”のみで“短縮”する視点がない」との意見もある。

東京港では、コンテナターミナルの混雑時にゲートに並ぶ海上コンテナ車両の渋滞対策として、青海ふ頭および中央防波堤外側地区の車両待機場が設けられている。大井ふ頭では各コンテナターミナルの待機レーンが設けられているが、待機車両が公道にはみ出すこともあり、また、待機レーンに長時間“はまる”ことで「ドライバーがトイレに行けない」など労働環境の改善も求められていた。

港湾局では、大井ふ頭内のバンプールを「大井ふ頭その1・その2」間の埋め立てにより整備するスペースに移転する計画で、既存のバンプールの敷地を「大井新車両待機場」として整備。これまでの車両待機場とは異なり、入退場(施設の利用)については事前登録制とし、待機場内にもレーンを設け車両を整理。運用にあたってはETCやメールを活用するなどITツールを採り入れる。

利用には「ドライバーズカード」が必要で、各社の配車担当者が法人IDを取得後、ログイン情報が通知され、ドライバーの氏名・メールアドレスを登録。後日「ドライバーズカード」が発行される。ドライバーは待機場に入る際に発券機に「ドライバーズカード」をかざし、行先、目的を入力し、発券ボタンを押すと、場内の待機レーンが割り当てられ整理券が発行される。

指示された場内待機レーンで待機し、コンテナターミナルのゲートに向かう順番が来たら、登録されたメールアドレスに通知が届き、退場指示メールに従って待機場を出てコンテナターミナルに向かう。なお、場内に入った台数、その車両が退場したかどうかについてはETCと読み取り機で把握でき、待機場の混雑具合からターミナルの混雑具合を推測できるため、配車の効率化に役立てられる可能性もある。

東京都港湾局港湾経営部の石井均振興課長は新待機場の活用のメリットとして、「待機場には自動販売機やトイレも設置する。『待機する場所が変わるだけ』という意見もあるが、公道に並ぶよりも安全で、ドライバーの労働環境としてもよい。待機時間が見える化されるため、『待機が長そうだから、別の仕事に行こう』『待機場が意外と空いているから早く(コンテナを)取れるかもしれない』と情報を活用できる」と話す。

海コン業者からはドライバーが「PSカード」と「ドライバーズカード」を2枚保持しなければならないことを疑問視する声も。ドライバーの携帯メールの登録に関して「個人情報の取り扱い」が問題になる恐れがあり、「ドライバーではなく事務所に指示メールを送ることも可能というが、車両台数が多い会社ではメールをさばくのにかなりの手間がかかり、利用者負担が大きい」という。

新待機場はあくまでもヘッドとシャーシ一体で待機するための施設だが、来年3月末をメドに「大井時間貸しシャーシプール」を活用した、ストックヤード方式の実証実験を行う。シャーシプールをコンテナ(オンシャーシ)の一時仮置き場として活用するもので、180台分を収容可能。コンテナターミナルの空いた時間にコンテナをシャーシプールに引き取っておき、24時間都合のよい時間に引き出せるスキームだ。

東京港は輸入港のため「朝一番」の配達に間に合わせるため、前日の夕方にコンテナを引き取って置く慣習がある。このため夕方にゲートに車両が集中し、混雑する傾向がある。実証実験は夕方ゲートに並ぶ車両の集中緩和を目的とするため、シャーシプールへのコンテナの搬入は午後3時までとし、一時仮置きスペースも限られていることから、利用については予約制とする。

カーゴニュース 12月8日号

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