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物流業界ニュース(物流/運送情報)

国交省 全国9ヵ所で「生産性向上セミナー」を開催

 事業者向け「価格交渉ハンドブック」を紹介

国土交通省は1日、第5回トラック輸送における取引環境・労働時間改善中央協議会および第4回トラック運送業の生産性向上協議会を開催した。

今回の協議会では、地方協議会で実施しているパイロット事業の進捗と実施状況についての報告と、中央協議会の下に設置されている「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」の第2回の議事内容報告があった。

また、同協議会・同検討会等での議論を踏まえた上で、2月14日の東京を皮切りに、全国9ブロックで事業者と荷主向けに「トラック運送における生産性向上セミナー」を開催することが報告された。同セミナーでは、取引条件の改善や生産性向上に向けた方策や事業者向け価格交渉ハンドブックの紹介、先進事例の紹介等を行う。

その他に、国交省から根本幸典大臣政務官が、昨年11月に全ト協に対し、トラック運送業の適正取引推進のための自主行動計画の策定を要請したことや、12月に農林水産省と経済産業省に対し、取引条件改善のため荷主の協力を得るための働きかけを要請したことが報告された。加えて、取引条件改善のための価格交渉ハンドブックや啓発リーフレットの作成、周知の取り組みを進めていることが説明された。

農林水産省からは「農産品物流対策関係省庁連絡会議」を12月に立ち上げ、荷主の協力により農産品物流での課題解決に向けた取り組みを進めていることが報告された。併せて厚生労働省からは過労死・メンタルヘルス防止のための取り組み内容が報告され、全日本トラック協会からは荷主向け業界専門紙へドライバーの労働条件改善のための意見広告を掲載したことが報告された。

●「法令違反事業者との競争も」「『送料無料』が悪影響」

全国の地方協議会で実施しているパイロット事業については、47都道府県で実施が決まり、荷種の内訳は、食料品11件、農産物7件、紙・パルプ4件、建設資材3件、機械製品3件、飲料2件、鮮魚2件、繊維製品2件、工業製品2件、その他11件となったことが報告された。

地方協議会での主な意見も紹介された。取引環境関係の意見として「正規の運賃以下で取引するなどコンプライアンスを遵守しない事業者との競争も起きている」「スポット契約では書面化は難しい」「荷主側の計画で仕事をする中、改善基準告示を守れない運行を要請される場合がある」「顧客(着荷主)から無理な時間帯に納品するよう要望され負担になっている」「『送料無料』という言葉から誤解が生じており、実際にはコストがかかっていることを周知してほしい」等の声があった。「送料無料」という表現の悪影響については中央協議会でも是正すべきとの意見が出ていた。

労働時間関係の意見として、「輸送形態が多頻度少量納入・出荷へと変化しており、納入や出荷に伴う車両の集中により手待ち時間が発生している」「ドライバーが行っていた荷積作業を専属の倉庫作業員に変更するとともに荷積作業場所を荷主側の車庫とするなど効率化・機能強化を図り、ドライバーの労働時間を削減できた」「農産物のパレタイズ化を行政が中心となって進められないか」「関西で中継輸送をすることで拘束時間を短縮できた。課題として運賃の問題や駐車場やドライバー不足があり、事業者間での連携が必要」「運送区間を分割するなど荷主側でも検討している」等の声があった。

●「着荷主とのパートナーシップ構築」を好事例に

パイロット事業の実施を通じ、見えてきた課題として、(1)集荷・配送の経路、(2)出荷情報・出荷時間、(3)荷物到着の際の受付対応、(4)手積み・手降ろしなどの荷役作業、(5)検品やピッキング等の付帯作業、(6)バース不足等の施設の問題――等があることが説明された。各課題に対して、IT活用やパレット化の推進、納品時間の調整等の対応を積極的に図るべきとの認識が共有された。また、パイロット事業での好事例として、(1)事業者が輸配送情報をデータ化し、荷主と共有することにより業務を可視化、(2)輸送業務のKPI設定し、効率化を推進、(3)着荷主とのパートナーシップの構築――等があった。

●「営業利益率低下は事業者数増加が原因」との声も

12月に開催された「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」での議論内容も紹介された。同検討会では、運賃・料金に関する問題の構造について、「2008年ごろから事業者の営業利益率が低下している原因には事業者数の増加と軽油価格の高騰がある」「事業者数の増加により需要を取り合った結果、営業利益率が低下した」「貨物の小口化、ジャストインタイム納品、通信販売の増加による需要の小口化・多頻度化で需要は増えたものの十分な料金が収受できていない」という意見があった。また、「今の状況が続くと今後事業を継続できるのか、労働力を確保できるのか危機感がある」等の意見があった。「法令違反事業者の取り締まりや最低車両台数の維持・許可との連動を進める必要がある」という声もあった。

同検討会では1月末まで事業者を対象に運賃・料金の収受の実態についてアンケート調査を実施しており、次回の検討会では調査結果の報告を行う予定。

●生産性向上セミナーを全国9ヵ所で開催

国交省は2月から、トラック運送業の取引条件の改善と生産性向上に向け、全国9ブロックで事業者と荷主を対象にセミナーを開催する。セミナー会場では「価格交渉ハンドブック」やトラック運送委託者向けのリーフレットを活用して啓発活動を行っていく。「価格交渉ハンドブック」やリーフレットは国交省ホームページからもダウンロード可能となっている。

セミナー申し込み

(事業者向け)

https://www.mlit.go.jp/common/001171054.pdf

(荷主企業向け)

https://www.mlit.go.jp/common/001171058.pdf

トラック運送事業者のための価格交渉ノウハウ・ハンドブック

https://www.mlit.go.jp/common/001170940.pdf

トラック運送委託者向けリーフレット

https://www.mlit.go.jp/common/001170941.pdf

カーゴニュース 2月7日号

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