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物流業界ニュース(物流/運送情報)

国交省 「トラックの生産性向上セミナー」を全国開催

 「事業者・荷主の連携」と「価格交渉」が必要不可欠

国土交通省は14日、東京・千代田区で「トラック運送における生産性向上セミナー」を開催した。同セミナーは、トラック運送業の取引条件改善と生産性向上に有益な方策の周知を図ることが目的。東京に続いて名古屋(16日)、仙台(20日)でも開催され、続いて大阪(22日)、高松(23日)、広島(24日)、札幌(28日)、福岡(3月2日)、新潟(3月3日)で順次実施していく。

同セミナーはトラック運送事業者と荷主企業向けに開催。事業者を対象に取引条件改善と生産性向上を実現するための方策を周知するとともに、荷主を対象に物流分野の課題解決に向けた提案を行った。会場では国交省が作成した「トラック運送事業者のための価格交渉ハンドブック」と「トラック運送における生産性向上方策に関する手引き」を配布し、内容を紹介した。

●適正運賃・料金収受には価格交渉が不可欠な実態が明らかに

東京会場でのセミナーは2部構成となっており、第1部の冒頭、国交省の加藤進貨物課長が挨拶に立ち、「現在、国交省全体で生産性向上に取り組んでいるが、物流分野でも生産性向上が大きな目標となっている。そのためには個社による取り組みには限界があるという認識に立ち、物流事業者と荷主企業の連携が不可欠だという問題意識を持っている」と説明。今回のセミナーでは優良事例を紹介する「生産性向上方策の手引き」や「価格交渉ハンドブック」およびリーフレットの活用による取り組みと連携の重要性について触れ、「今回のセミナーでは『手引き』とリーフレットの紹介や講演を通じ、事業者や荷主による生産性向上の取り組みの一助となることを期待している」と語った。

続いて、国交省貨物課の福田ゆきの課長補佐が、取引条件の改善と価格交渉についての説明を行った。国交省が昨年2月に事業者を対象に行った取引実態に関する調査によると、「荷主都合による荷待ち待機をさせられたが費用の支払いがない」という回答が83.6%と多くあり、その他に「燃料高騰分の費用を収受できていない」(74.3%)「検品や仕分け等の付帯作業の費用の支払いがない」(58.5%)「高速道路利用を前提とした時間指定がされているが、高速道路料金の支払いがない」(43.3%)等の回答があったと説明。一方で「適正運賃・料金を収受できている」と回答した事業者の64%が取引先に対して運賃・料金の引き上げ交渉を実施し、成果を挙げていることが判明し、「価格交渉ハンドブック」を活用した交渉の必要性を説明した。併せて、野村総合研究所の森川健氏が、価格交渉の前提となる原価計算について解説を行った。

●事業者と荷主の連携や先進技術の導入で生産性向上を

セミナーの第2部からは荷主企業も参加。国交省の加藤貨物課長が、運送事業における取引条改善と生産性向上に向けた政府による各種取り組みを説明した。

次に野村総研の森川氏が「トラック運送における生産性向上方策に関する手引き」の内容を紹介。トラック運送の生産性向上のために、(1)実働率向上、(2)時間当たりの実車率向上、(3)距離当たりの実車率向上、(4)積載率の向上、(5)その他に事業者間や荷主との連携促進――などに取り組む必要を挙げ、個々の事業者や荷主による具体的な事例について解説した。

続いて、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の北條英氏による「ロジスティクスの現状の課題と『連携』による改革」をテーマにした講演と、川崎陸送の樋口恵一社長による「倉庫業務の生産性向上に資する予約受付システム」についての講演が行われた。

JILSの北條氏は、物流分野の課題解決のために生産性向上がより一層重要となってきた現状を解説し、「事業者と荷主」および「発荷主と着荷主」の緊密な連携と、物流分野でのKPI導入やIoT、AI等の積極的な活用が必要だと語った。

川崎陸送の樋口社長は、同社京都営業所倉庫で実施している予約受付システムの詳細について説明。同システムを導入することで、入庫での待機時間が約7割削減でき、全車両の90%以上が待機時間を1時間以内にすることができた事例を紹介するとともに、入庫の効率向上が倉庫内作業の生産性向上につながり、回転率の向上や荷役料アップと従業員の残業時間削減の実現を可能にしたと語った。

カーゴニュース 2月21日号

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