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物流業界ニュース(物流/運送情報)

国交省 過積載対策を強化、違反トラックと荷主の紐付け≠

 違犯車から荷主情報を収集、荷主勧告制度に反映も

国土交通省はトラックの過積載対策を強化する。2020年度をメドに違反車両の半減をめざし、走行車両の重量、ナンバーを常時測定し、特車許可データベースと照会し違反を判別する「WIM(過積載自動検知システム)」の配備の増強を検討していく。過積載が荷主からのムリな要求や非効率な商慣習が大きな要因となっていることも踏まえ、取り締まり時に違反車から荷主情報を聴収。違反トラックと荷主を紐付け≠驍スめ、荷主も関与する形での特車許可申請の仕組みも検討していく。把握した違反車両の荷主情報は国道事務所から管轄運輸局へ提供される。運輸局は提供された荷主情報を荷主勧告制度に反映していく考え。トラックドライバー不足や物流効率化への対応のため、使用台数を減らし、1台あたりの積載量を増やす傾向にあり、トラック事業者だけでなく荷主も過積載防止への意識づけの再度徹底が求められそうだ。

●重量違反車両は3年間で約3割増、昨秋から荷主情報の聴取を試行

国道39ヵ所の計測データによると、重量違反車両は12〜14年の3年間で166万台から215万台と約3割も増加している。国交省ではWIMを現在直轄国道で41ヵ所、高速道路160ヵ所で運用しているが、精度を向上させたWIMを順次増設。違反状況に応じてきめ細かくイエローカード(警告・是正指導)を実施する。

昨年秋から、基地での取り締まりの際に違犯車に荷主名等の情報の聴取を試行中で、「過積載の再発防止はトラック事業者への処分だけでは実効性が低いため、荷主への依頼・要請が必要だ」という。荷主勧告制度についても2014年の制度改正以来、発動件数はゼロ≠セが、昨年から発動要件が緩和されるとともに、4月からは運用を弾力化していく。

●荷主勧告制度の運用を弾力化、新たに「協力依頼書」を発出

これまでは、トラック事業者への行政処分が行われた後に、荷主への「協力要請」「警告」が通達され、「荷主勧告」が発動される仕組みだった。昨年4月に荷主勧告制度が改正され、違反事例が要件に該当すれば、協力要請を経ずに荷主勧告が発動されるようになったものの、発動までに時間がかかるため制度が十分に機能していないという指摘もあった。

国交省ではこれを踏まえ、法令遵守意識の向上と、荷主と運送業者の再発防止を促進するため、来月から「協力依頼書」を発出する仕組みを導入する。「協力依頼書」は行政処分の有無にかかわらず発出。「これまで荷主勧告にまで至る事例はなかったが、制度運用の実効性を高めていく」(国交省担当者)としており、現在運用ルールを整備している。

●高速6社は違反情報を共有、4月からは割引停止措置の見直し

なお、過積載の取り締まり強化に向け、道路管理者ネットワークも強化している。昨年10月から、過積載などの車両制限令違反情報を高速道路6会社(東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路、首都高速道路、阪神高速道路、本州四国連絡高速道路)で共有し、違反点数を合算して割引停止措置等に反映。

さらに4月からは、高速道路6会社それぞれの大口・多頻度割引制度において、車両制限令違反者に対する割引停止措置等を見直す。重量が基準の2倍以上の悪質な違反者に対する対応を強化し、現在は、即時告発で有罪判決となった上で割引停止となるが、即時告発をもって一部割引停止とする措置を導入する。

●全ト協は荷主への罰則規定創設や荷主勧告制度の積極的な発動を要望

こうした中、全日本トラック協会(星野良三会長)は昨年11月28日、石川雄一道路局長に「車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置等の見直し」を要望。積載状態を確認できない輸送などトラック会社の努力だけでは軸重違反などを防止できないため、荷主への罰則規定の創設や荷主勧告制度の積極的な発動を求めた。

全交通の0.3%の過積載の大型車両が道路橋の劣化に与える影響の約9割を引き起こすとされている。1994年5月改正道路交通法で過積載について荷主への罰則が強化され、コンプライアンス意識の高まりが見られるものの、昨今の車両不足による輸送力のひっ迫が違反行為を誘引しかねない状況を生み出していそうだ。

カーゴニュース 3月23日号

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