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物流業界ニュース(物流/運送情報)

「荷主の協力で働き方改革を」

 「自動運転は生産性向上のカギ」 国交省・毛利事務次官会見

国土交通省の毛利信二事務次官は2日、専門紙との記者会見を行い、「国交省の重要な役割には、危機の事象に対してしっかりと対応することと、国民の視点に立った行政を推進することがある」と述べた。また、物流分野の労働力不足については「生産性向上と働き方改革を実現しなければ、人手不足は解決せず、業界の将来の担い手がいなくなってしまう」と力説した。会見では以下のように質問に答えた。

就任の抱負と意気込み

2つのことが重要だと考えている。まずは、危機事象にしっかりと確実に対応すること。もうひとつは、国民の視点に立った国土交通行政を進めていくということだ。われわれは国交行政に関係のある危機事象に対して、しっかり対応していく。そのために、初動、情報の共有、総合力による対応が重要であり、全職員にそうした意識を持つことを求め、私自身も心掛けて仕事をしていく。もうひとつ、国民の視点に立った行政については、行政は法令と信頼によって支えられていることを踏まえた上で、全職員も私自身も、様々な課題に対し、自らは何ができるのかを問いかけながら業務を進めていくことが必要だと考えている。

労働力不足への対応として何をなすべきか

トラック、バス、タクシーの自動車運送業の人手不足は深刻だ。その原因には、他産業と比べて長時間労働であり、賃金水準が低いことにある。こうした課題の解決に向けては、生産性向上の取り組みと働き方改革の推進を同時に進めていかなくてはならない。

貨物運送業での荷待ち時間に代表される様々なムダな時間を削減し、生産性を上げることで労働環境を改善することが必要だ。あわせて女性や若年層の就業を促進することも重要であり、政府全体で環境整備に積極的に取り組む必要がある。

生産性向上には自動運転技術の活用がカギとなる。物流分野では高速道路での隊列走行実現への取り組みが進められているが、後続車無人走行の20年の実現や22年以降の商業化へ向け、取り組みをしっかりと進めていく。また、ラストマイルでの高度な自動運転も重要だ。レベル3以上の自動運転では現行の制度や交通法規では対応しなくなるので、今年度中には政府としての方針を大綱としてまとめる予定だ。

働き方改革を進めるためには荷主の理解・協力が必要だ。あわせて宅配便などでの再配達の発生を抑制するためには個人の利用者の理解も重要となる。関係者全員の連携と協力で働き方改革を実現しなければならない。

改正労基法施行5年後には、自動車運送業には時間外労働の上限規制960時間が適用される。建設業界では5年後に720時間が適用されるが、5年後まで何もしないというのではなく、段階的に上限規制などを適用していく考えだと聞いている。運送業でも同様の取り組みが必要ではないだろうか。今こそが運送業の将来の担い手を確保するための大事な時期だと認識している。

「海の日」は7月20日に戻すべきか

(海の日をかつての7月20日に戻すべきとの意見が海運業界などから出ていることについて)ハッピーマンデー制度の施行によって2003年から7月第3月曜日となったが、変更の経緯を十分踏まえながら、改正については国民的コンセンサスを得ていく幅広い議論が必要だ。国交省としては、海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願うという海の日の趣旨を踏まえ、そのための各種の施策を実施していく。

首都圏空港の機能強化を20年に向け推進

2020年のオリンピック・パラリンピックをはじめ、急増を続けるインバウンド観光客への対応や我が国の国際競争力を高めるため、空港の機能強化はきわめて重要な課題だ。羽田空港と成田空港については20年までの年間4万回の発着枠拡大を目指し、羽田では飛行経路の見直しに向けた取り組みや、成田においては高速誘導路の整備など、省を挙げてしっかり取り組んでいくことが重要だ。

訪日観光客4000万人目標について

京都市副市長を務めていたころ(04年〜07年)から外国人観光客が増加しているのを感じていた。昨年は2400万人を突破し、今年は前半だけでも昨年対比で17%増加しており、順調にインバウンド観光客が増えている。16年3月に政府で定めた「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づき、4000万人達成へ向けた取り組みを加速していく。

趣味・座右の銘について

スポーツが趣味で、週に1度はジムに行き、日曜日にはテニスをしている。テニスは10年くらい前にスクールに通うことで始めた。

座右の銘というよりも若い人に話をする際、よく紹介する言葉に「昨日の夢は、今日の希望であり、明日の現実である」というものがある。これはアメリカの科学者・工学者で、ロケット工学のパイオニアとして「近代ロケットの父」と称されているロバート・ゴダードが残した言葉だ。NASA(アメリカ航空宇宙局)には彼の名前を冠したゴダード宇宙飛行センターがある。

現在は苦しく実現困難な課題に立ち向かっていても、今日の努力によって、明日はそれが現実となるという励ましの意図が込められている。人事課長を務めていたころから若い人にこの言葉を伝えてきており、私自身も好きな言葉だ。

カーゴニュース 8月8日号

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