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物流業界ニュース(物流/運送情報)

国交省 過積載車両の荷主対策を試行

 荷主情報を聴取、勧告へ 

国土交通省は12日から、過積載車両の荷主対策の試行を順次開始した。2018年度内の本格導入に向け、直轄国道や高速道路の基地取り締まり時に、道路管理者が過積載等の違反車両を確認した場合、警告書の発出または措置命令の実施に併せ、ドライバーの任意協力の下、当該違反通行にかかる荷主情報を聴取。また、特殊車両通行許可申請(特車申請)時に荷主情報を記載させる。過積載に関し、トラック事業者と荷主が責任を適切に分担させるとともに、「荷主勧告制度」の活用につなげる狙いがある。

荷主名記載の特車申請は優先審査

過積載の大型車両は通行台数の0.3%だが、道路橋の劣化に与える影響は全交通の約9割。また、通行する特殊車両の約3割が過積載車両となっている。一方で、過積載の大きな要因として、荷主からの要求や非効率な商慣習が指摘される。このため国交省では過積載車両の荷主対策を本格化し、収集した荷主情報を基に、自動車部局と連携しながら荷主勧告制度の運用を強化する。

具体的には、道路管理者が基地取り締まり時に荷主情報を任意で聴取し、違反情報および荷主情報を自動車部局(自動車局・運輸局等)に提供。違反通行時の荷主の確認要請を各都道府県トラック協会の適正化事業実施機関に行い、同機関が巡回指導時に荷主情報を聴取し、その情報を基に荷主を特定する。過積載に加え、過労運転等違反にも関連する共通の荷主を確認した場合、運輸局等から再発防止にかかる「協力要請書」を発出する。

また、特車申請は現在、トラック事業者の会社名と代表者名を記すが、試行では荷主の会社名および代表者名を記載させる。対象は新規(オンライン申請に限る)申請のみで、申請時点で荷主が1社でも確定しているもの。荷主名を記載した申請に対するインセンティブとして、優先的に(概ね10日程度)許可審査を行う。なお、違反通行が認められた場合は、同様に違反情報および荷主情報が自動車部局に提供される。

基地取り締まり時の荷主情報の聴取は12日から当面の間、すべての地方整備局等が行う。特車申請時の荷主名の記載は1月16日に北海道開発局からスタートし、すべての地方整備局等に拡大。過積載の多い荷主の業種、自動車部局での荷主情報の活用状況、荷主名の聴取・記載状況、特車申請許可審査のインセンティブの妥当性などを検証し、18年度に本格導入する。

過積載対策を強化、荷主への早期働きかけも

国交省では、トラックの過積載対策を強化しており、20年度をメドに違反車両の半減を目指し、走行車両の重量、ナンバーを常時測定し、特車許可データベースと照会し違反を判別する「WIM(過積載自動検知システム)」の配備を増強。また、高速道路6会社は4月から、それぞれの大口・多頻度割引制度で、車両制限令違反者に対する割引停止措置等を見直し、対応を強化した。

積載状態を確認できない輸送などトラック事業者の努力だけでは軸重違反など過積載を防止できないため、全日本トラック協会(坂本克己会長)と日本貨物運送協同組合連合会(吉野雅山会長)は6日、国交省の石川雄一道路局長に、車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引停止措置等に関し要望書を提出。その中で、過積載車両の荷主対策の早急な実施を求めていた。

なお、国交省では今年7月から、荷主に対し早期の働きかけができるように、「荷主勧告制度」の運用を改めた。トラック事業者の違反行為が主として荷主の行為に起因すると認められる時に、再発防止の措置をとるよう勧告するのに、行政処分を前提とせずに、協力要請を行えるようになった。荷主情報の把握が進むことで、同制度の運用強化につながる可能性がある。

カーゴニュース 12月19日号

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