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物流業界ニュース(物流/運送情報)

冷蔵倉庫 待機時間対策、アナログで“前進”

 投資少なく大きな効果も期待

冷蔵倉庫でのトラックの待機時間対策が新たな局面を迎えつつある。日本冷蔵倉庫協会(大谷邦夫会長)では中小の冷蔵倉庫でもすぐに取り組める対策を検討し、来年度以降、会員に周知していく計画。関係者間の情報の共有化や運用ルールの変更に際しては、システム化にこだわらず、アナログな方法も採り入れることで、業界全体として待機時間対策を“前進”させ、早期解決につなげる狙いがある。

自主行動計画に続き、すぐに着手可能な対策を

国土交通省が昨年3月23日付で発出した「トラック運送業の取引条件の改善に向けた荷主(運送委託者を含む)等への協力要請」を受け、日冷倉では昨年6月、他の業界団体に先駆けて、「トラック運送業における適正取引推進、生産性向上及び長時間労働抑制に向けた冷蔵倉庫の自主行動計画ならびに改善協力要請について」(以下、自主行動計画)を策定し、ホームページで公表した。

自主行動計画には、寄託者・運送会社との情報共有、特定日集中の緩和、オーダーのルール適正化、少量多頻度入出庫の解消と過度な賞味期限管理の緩和、作業効率向上のための在庫水準適正化、接車バース運用やトラックの接車順運用の見直し、ユニットロードツールとその管理手法の研究、柔軟な営業時間への対応等が盛り込まれたが、実行に時間やコストを伴うものもあるため、すぐに着手可能な対策の検討を開始した。

トラックの受付方法、バースの運用方法を工夫

新たな対策案ではまず、ドライバーの受付〜接車〜作業開始〜作業終了の時刻を記録し、待機の実態を把握する。また、1日あたりの入出庫のトラック台数、入出庫量のデータを収集し、待機時間が長くなる曜日、顧客、作業工程を分析し、入出庫の分散化や平準化の提案に役立てる。寄託者、運送会社と「話し合いの場」を設け、作業の効率化や待機時間短縮に役立つ情報、受発注ルールの取り決めを共有する。

「並ばせない」「待たされたと感じさせない」受付の方法も検討する。現在は「受付順」にトラックが並んでいるが、オーダーとの照合ができていないなど、必ずしも受付順に荷揃えができない。バースの混雑状況を開示するとともに、時間がかかる場合には先に別の仕事に行ってもらうか待機場所で待機してもらい、「荷揃えができた順」にメールなどでバースに誘導するような仕組みを採り入れる。

回転率を向上させるため、バースの運用も工夫する。現在は、大型車、小型車が混在し、かつ受付順に並んでいるが、小口専用バースや予約車両専用バースなど「優先バース」を設置するほか、時間帯によって入庫・出庫バースを増やすなどして並びの列が短くなるようにする。デバンニング後の空コンテナがバースを占有しないよう、空コンテナを移動する専用トラクタの共同運用なども検討する。

トラック受付予約システムの導入やバースの増設など設備投資を要する待機時間対策は中小冷蔵倉庫だと取り組みづらい。一方、情報共有や運用ルールの変更は投資が少なく、業界全体で大きな効果が期待できる。日冷倉の馬場研介業務部長は、「冷蔵倉庫業界にとって待機時間問題は『危機』ではなく『好機』だと考えている。『これならできそう』という対策を共有、実行し、効率化につなげていきたい」と話す。

カーゴニュース 2月8日号

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