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物流業界ニュース(物流/運送情報)

【話題】国交省 新型航空保冷コンテナで試験輸送

 羽田〜香港間の輸送で温度データ収集

国土交通省では、地方産地から海外まで農産物の鮮度を維持するコールドチェーンの構築に向け、民間事業者と新型航空コンテナの研究開発を進めている。その研究開発の一環として、実際の運用に近い条件で温度データを収集するため、試作コンテナによる試験輸送を行った。

国交省は6日、ヤマト運輸の羽田クロノゲートで試作品の新型航空保冷コンテナを公開、6日から8日にかけて試験輸送を実施した。

同省では、2019年までに我が国の農林水産物・食品の輸出額を1兆円とする目標の達成に向けて、国内から海外までのコールドチェーン物流のために新型航空保冷コンテナの開発を行ってきた。研究には東プレ(本社・東京都中央区、内ヶ崎真一郎社長)、トプレック(本社・東京都中央区、山中誠社長)、ヤマト運輸(東京都中央区、長尾裕社長)の3社が参画している。

今回の試験では、既存コンテナと試作コンテナを用い、温度データを実運用に近い条件で収集して保冷性能を評価した。コンテナには温度データロガーを設置し、コンテナ内外と疑似商品の中心と表面の温度を計測する。輸送工程は羽田空港から那覇空港を経由し、香港国際空港までを往復する。片道の輸送時間は約12時間。

ドライアイスと電源不要で約30時間の保冷を実現

試作コンテナは中〜大型航空機で最も多く利用されているLD−3型の保冷コンテナ。従来のようなドライアイスを用いたものではなく、蓄冷板を用いてコンテナ内を冷却する。冷却の仕組みは、外部電源(3相200V)でコンプレッサーを稼働させ、蓄冷板冷却器によって蓄冷板を冷却させる。輸送する際は電源を外し、蓄冷板によってコンテナ内の空気を自然対流させて冷却する。蓄冷板を冷却するのに外気温35℃で約12時間かかるが、約30時間はコンテナ内を冷やすことができる。

試作コンテナの利点は、電源を機内に搭載していないので、航空システムと干渉することがないこと。既存コンテナのようにドライアイスと庫内の温度維持のためファンを稼働させる乾電池が不要となる。

また、新型コンテナではファンのオン・オフが不要になることから、温度を一定に保つことができ、温度変化に敏感な葉物野菜の品質を落とさずに輸送することが期待される。

19年の実用化を目指す

現在、地方空港ではB737型などの小型航空機が主流となっている。小型機に対応する航空保冷コンテナはなく、最寄りの国際空港までトラック輸送しているのが実情だ。そのため、中〜大型機向けのLD−3型だけでなく、併行してB737型機に搭載可能な小型保冷コンテナの研究開発も進めている。

東プレとトプレックの担当者は「B737型向けの小型保冷コンテナは6〜7月に試作品を完成させる。その後、実際の航空機に搭載して温度データを収集して検証する」と話した。さらに「LD−3型とB737型の保冷コンテナは、どちらも19年の実用化を目指す」と今後の方向性を示した。

カーゴニュース 3月13日号

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