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物流業界ニュース(物流/運送情報)

官製プラットフォーム構築へ物流・商流データを一気通貫国交省・重田物流審議官会見

国土交通省の重田雅史物流審議官は7日、会見を開き、内閣府が主導する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の課題としてサプライチェーン全体を効率化する「スマート物流サービス」プロジェクトを開始すると説明した。同プロジェクトはIoTやAIなどを活用して物流を効率化する「スマート物流サービス」の実現に向け、物流・商流データのプラットフォーム構築を図るもの。

5年のPJでプラットフォームを構築

重田氏は「スマート物流サービス」プロジェクトについて、「物流・商流データを一気通貫で利活用する情報プラットフォームを政府が主導して構築する。生産・物流・販売までのサプライチェーン全体の最適化を図ることで、産業全体の生産性を向上させることが目的だ。プラットフォームの構築により、物流業と小売業の生産性を約2割向上させるとともに、リアルタイムに得られる購買情報を活用することで生産も最適化し、製造業での生産性向上も図っていく」と説明した。プラットフォームは、情報収集機器や食品などの製造業、物流、流通の各社が共同出資する事業者が運営する見込み。プロジェクトは22年度までの5年間実施。18年度の予算として25億円が計上される。物流・商流プラットフォーム構築の基礎的研究からスタートし、社会実装・実用化までを目指す。セキュリティ確保のためのブロックチェーン(分散型台帳)技術や、センシング技術、単価1円以下の電子タグなどの研究を推進する。情報活用によるトラック運行の最適化で、ドライバー不足の解消などにもつなげていく。

重田氏は「プロジェクトの研究成果は毎年発表していく。期間中にはプラットフォームを活用し、食品業界や日用雑貨品業界で実証実験のための事業(パイロット事業)を実施する。まずは消費財分野を対象としたい」と述べた。

加えて「プラットフォームが有効に機能するためには生産・流通・販売・消費まで、サプライチェーンで取り扱われるデータを集約する必要がある。発・着の荷主と物流事業者が持つデータについて、非競争領域のものを提供していただきたい。1社でも多く参加していただくために、物流事業者には国交省が、荷主には農水省・経産省などが協力を要請していく。このプラットフォームに参加するために、各社が構築している物流・情報システムを変更する必要はない」と説明した。「すでにヤマト運輸、佐川急便、日立物流からは協力していただける返事をもらっている」と明かした。

プロジェクトの推進役であるPD(プログラムディレクター)にはヤマトホールディングス執行役員・IT戦略担当の田中従雅氏が就任した。現在、田中氏を中心にプロジェクト実施のためのプログラムを策定しており6月に発表する予定となっている。

1円以下の電子タグ開発も

「スマート物流サービス」プロジェクトでは、プラットフォーム構築に加え、IoTなどを活用したモノの動きや商品情報の「見える化」技術の開発も進める。重田氏は「これまでの物流の効率化は、人体に例えると筋肉系のものだった。物流・商流データのプラットフォームが目指すのは、神経系にも及ぶ効率化といえる」と述べ、「物流・商流の情報が見える化により、サプライチェーン全体の効率化や標準化の取り組みも進む」と期待する。「現在、東京大学と大日本印刷を中心に、新素材の電子タグ開発に取り組んでいる。シリコンを使わず、簡単にプリントアウトができ、商品への貼り付けも容易なものとなる。価格も単価1円以下とすることで普及が期待される。将来的には国際標準化も視野に入れている」と展望する。

改正物効法認定は81件

また、会見では施行後1年半を経過した改正物流総合効率化法の成果についても説明を行った。16年10月の施行から今年3月までの効率化事業の認定件数は81件だった。重田氏は「モーダルシフト、輸送の集約化、共同輸配送という3つのかたちの取り組みが多いが、それにとどまらず、中継輸送や宅配ボックス活用など、これまでにないパターンも認定対象とすることで、効率化の取り組みの拡大と深化を促進していく」と意欲を語った。

カーゴニュース5月10日号

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