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物流業界ニュース(物流/運送情報)

経産省 PI実現が物流危機″歯桙フカギ

セミナーでロードマップを啓発

経済産業省の政策研究機関「経済産業研究所(RIETI)」は11日、次世代の物流システムとして期待されるフィジカルインターネット(PI)の実現をテーマにオンラインセミナーを開催した。セミナーは2部形式で、第1部では3月に策定された2040年におけるPIの実現に向けたロードマップについて経産省・物流企画室の中野剛志室長が概要を説明。企業の物流コストが上昇する一方、トラックドライバー不足が深刻化し、製品が運べなくなる危機≠ェ生じる可能性を指摘。物流がボトルネックになり企業競争力が衰退する危機≠克服する手段としてPIの意義を強調した。第2部はロードマップ策定会議のワーキンググループで加工食品分野のアクションプラン策定に関わった味の素上席理事食品事業本部物流企画部長の堀尾仁氏と、策定会議のメンバーを務めたローランド・ベルガーパートナーを務める小野塚征志氏が出席。行政からは国土交通省総合政策局物流政策課長の平澤崇裕氏、経産省の中野氏が加わり、パネルディスカッションを行った。味の素の堀尾氏は、加工食品業界の取り組みについて報告。ロードマップ策定会議のワーキンググループが策定したアクションプランに基づき、製造・卸・小売の各ステークホルダーが連携しながら物流改善に取り組むと表明。具体的には4月に発足した加食メーカーと日本加工食品卸協会、小売業界団体が連携した協議会を基盤とし、関係者連携による物流改善を進めると述べた。

物流は「協調領域」と改めて認識すべき

国交省の平澤氏は、国の物流政策を定めた総合物流施策大綱が掲げる方策とPI実現への取り組みを官民が連携しながら実施する重要性を指摘。その上で2024年4月から施行されるトラックドライバーの時間外労働規制厳格化(2024年問題)による物流クライシス≠ヨの対策のひとつとして、物流分野は協調領域だと改めて認識し、荷主間・荷主事業者間での連携をより一層深める必要を訴えた。ローランド・ベルガーの小野塚氏は、PIのもたらす効率性と従来の日本の高い物流品質を組み合わせることで世界有数の物流システムを創出すべきと提言。交通分野での新幹線システムのように物流システムが輸出産業になる可能性を指摘した。

カーゴニュース5月17日号

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