1. 【富士物流TOP】
  2. 物流業界ニュース
  3. 2022年6月
  4. 国交省鉄道の環境利点について意見聴取

物流業界ニュース(物流/運送情報)

国交省鉄道の環境利点について意見聴取

「鉄道物流のあり方検討会」第4回会合

国土交通省は8日、鉄道貨物の輸送量拡大やJR貨物の業績向上の支援策などを検討する「今後の鉄道貨物物流のあり方に関する検討会」(座長=根本敏則・敬愛大学経済学部教授)の第4回会合を開催した。今回は貨物鉄道輸送を利用している荷主や関係する企業などから利用状況や環境面での優良性についてヒアリングを行った。同検討会はこれまでの貨物鉄道輸送の関係者からの意見を踏まえ、次回の会合では、JR貨物に対する鉄道物流の輸送量拡大や安定的輸送の維持・確保に向けた方策案を議論し、今月末に提言をまとめる。ヒアリングでは荷主からLIXILが出席したほか、物流施設建設の大和ハウス工業、トラック配車システムを提供するラクスル、大手格付会社の格付投資情報センター(R&I)が参加し、意見を述べた。LIXILは貨物鉄道利用の状況を報告。現状の総輸送量のうち約8割はトラック輸送だが、昨年9月から筑波工場と佐賀工場の工場間輸送で、月2回の頻度で12フィートコンテナを利用する鉄道輸送を開始した。今後は鉄道による輸送量を一定程度まで増やすことを視野に入れ、コンテナ容積率を向上させるなど効率的な輸送の実現を課題としている。大和ハウス工業はJR貨物との共同事業として今月竣工した「DPL札幌レールゲート」の概要を説明。貨物鉄道輸送のメリットとして全国ネットワークの輸送が可能である点を指摘した上で、ネットワークの結節点として駅や駅に付随する物流施設の重要性を強調した。ラクスルはトラックの配車・マッチングシステムの「ハコベル」の概要を説明。JR貨物グループの日本フレートライナーの「ハコベル」導入事例などを紹介し、システムが支えることで貨物鉄道輸送の効率性向上に寄与する考えを示した。格付投資情報センターは投資市場からみて企業の環境対策の重要性が世界的に高まっている背景を説明。鉄道輸送と環境負荷低減の親和性の高さから、貨物鉄道輸送の環境優良性が投資対象として好感されるファクターとなるとした。加えて、貨物鉄道を利用する荷主や環境優良商品を評価するエコレールマーク制度について、CO2排出削減量などの評価軸を加えることで投資評価の基準となりうる可能性を指摘した。

カーゴニュース6月14日号

powered by cargo news

富士物流は、物流・倉庫ソリューションの一括アウトソーシング(3PL)を実現します。