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物流業界ニュース(物流/運送情報)

物流連 パレット循環スキーム構築を提言

標準化調査の報告書まとめる

日本物流団体連合会(物流連、池田潤一郎会長)はこのほど、パレットの標準化による一貫パレチゼーションの実現に向け、物流事業者側から課題を探るため行った調査結果を「パレット循環スキームによる物流効率化調査報告書」にまとめた。調査は物流連の標準化調査小委員会(座長=二村真理子・東京女子大学教授)が実施した。物流連は報告書の中で「2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の上限規制の適用や高齢化によるドライバーの減少が懸念され、国民生活や経済活動に不可欠な物資が運べなくなる事態が起きかねない危機的な状況が迫っている」と訴え、「物流が直面している様々な課題を解決し、効率化を推進するには物流の標準化が必要」であり、その一環としてパレットの標準化による一貫パレチゼーションの実現が必要だと指摘。安定的な物流を維持するため物流効率化が不可欠であり、その実現に向け、パレットの標準化は「待ったなし」の状態だと強調した。一貫パレチゼーションが進展しない要因には、自社パレットの流出・紛失への懸念があるとした。そこで、パレットを効率的に循環させることが普及促進には有効であり、発荷主が個別にパレットを購入(調達)するのではなく「レンタルパレットあるいは共有するパレットを利用し、最終目的地である納入先(着荷主)まで一貫パレチゼーションを行う『循環スキーム』を確立することが普及につながる」と方向性を示した。循環スキームの構築には発着荷主と物流事業者が密接にコミュニケーションを取った上で、第一段階で業界単位でパレット循環スキームを確立し、第二段階で運用方法の共通化や循環利用のためのプラットフォームを業界の垣根を越えて共有すべきとした。これまでは「個別最適がサービスの差別化」と考えられ、パレットの仕様にも多くの種類が存在したため標準化が進んでいなかったと付け加えた。さらに、物流に適したデザイン(Design for Logistics デザイン・フォー・ロジスティクス)の考えに基づき、パレットサイズに適した外装デザインや商品設計にも関わり、物流の側面にとどまらず、サプライチェーン全体で効率化を目指すべきだと提言した。なお、報告書は物流連会員や一般向けにホームページで販売している。一般向けは5800円(税込)+送料。会員・賛助会員向けは2500円(同)+送料。

カーゴニュース3月23日号

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