物流用語辞典A〜Z・1〜9行
A
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ABC分析(ABC analysis)
在庫管理のための手法から発展し応用されている管理手法。物流では、製品ごとに管理方法を設定する際の手法として利用されている。販売数や在庫数、形態等のそれぞれの基準により製品の管理値を算出し、降順に並べ累積比率を求める。(ABC曲線またはパレート曲線)この比率により重要度の高いものからA、B、Cの3ランクに分類し、ランク別の対応方法を検討する形で利用する。
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AEO(Authorized Economic Operator)
貨物のセキュリティ管理と法令遵守(コンプライアンス)の体制が整備された基準を満たし税関が承認・認定し、税関手続の緩和・簡素化措置を受けられる認定事業者
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AGV(Automatic Guided Vehicle)
無人搬送車。ルールに沿って自走し、荷役運搬作業を行う。専用のレール等の軌道を持たずに車輪で走行できるものは、ルート設定の容易性、レイアウト変更への柔軟度から、倉庫・工場をはじめとして広い範囲で使用されている。
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A/N(Arrival Notice)
船会社/NVOCC店が貨物の到着を荷主に通知する書類
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AWB(Air Way Bill:航空貨物運送状)
航空会社と運送契約をむすぶことで発行される書類。
B
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BAF(Bunker Adjustment Factor)
燃料割増料金のことで、燃料(重油)価格の変動に対して調整される割り増し料金。FAF(Fuel Adjustment Factor)は同義。
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B/L(Bill of Lading)
船荷証券
C
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CAF(Currency Adjustment Factor)
為替レートの変動に対して調整される割り増し料金。
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CFR(Cost and Freigh)
インコタームズにある貿易条件で、「FOB価額に海上運賃を加味した価額」。
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CFS(Container Freight Station)
同じ仕向地の小口貨物を1本のコンテナに積み込み、また同じ仕向地からの一本のコンテナから小口貨物の積み下ろしを行う施設。
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CIF(Cost Insurance Freight)
インコタームズにある貿易条件で「FOB価額に海上運賃と保険料を加味した価額」。
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CLP(Container Loading Plan)
コンテナの貨物の積み付け明細のこと。
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Consignee(コンサイニー)
荷受人のこと
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CRP (Continuous Replenishment Program)
商品連続補充システム。在庫数と販売実績、販売予測、納品リードタイムを勘案し、必要在庫数や補充数を自動的に算出し、発注,納品するシステム。
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CY(コンテナヤード)
コンテナを本船に積む、卸すなどの作業を行う場所のこと。
D
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D0・D1・D2
Dは日、数字は日数を表す、納品までのリードタイム。D0は当日納品、D1は翌日納品となる。
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Demurrage(デマレージ)
CYの貨物の蔵置期限(フリータイム)が過ぎたあとも、コンテナ(貨物)がCYやCFSに残されたままの場合に船会社から請求される超過保管料。
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D/O(Delivery Orde:デリバリーオーダー)
船会社が貨物の引き渡しを指示する書類。
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Detention Charge(ディテンション・チャージ)
CYから納入先にコンテナを運搬し、コンテナ保管場(Van Pool)に返却されるまでの日数が蔵置期限(フリータイム)を超過したとき、請求される料金。(コンテナの返却が遅れた時に請求される料金)
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D/R(Dock Receipt:ドック・レシート)
船会社が自社の指定する保税地域に搬入された貨物の受取証として発行する書類。コンテナ貨物が船会社のコンテナ・ヤードに搬入された時に発行される。
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DPS (Digital Picking System)
物流倉庫内でのピッキング作業をデジタル表示器を使用して、スピーディかつ正確に行えるようにする作業支援システムのこと。
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DSD (Direct Store Delivery)
メーカー直送。生産現場から小売まで直接商品を送ること。
E
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E/D(Export Declaration)
輸出貨物について税関の輸出許可を得ていることを証する書類。輸出許可通知書と呼ばれている。
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EDI (Electronic Data Interchange)
電子データ交換。コンピュータネットワークを通じて、様々な情報を電子的に交換する仕組み。企業間の情報交換。取引を電子データにて行なうことを意味していたが、近年では、業種・業界を超えた商取引のデータ交換に関する標準規約(日本での物流事業者についてはJTRN等)を用いた、企業間オンライン・データ交換システムとなっている
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ETA(Estimated Time of Arrival)
本船入港予定日の意。
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ETD(Estimated Time of Depature)
本船出港予定日の意。
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EXW(Ex-Works)
インコタームズにある「工場渡し条件」とのこと。
F
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FAK(Freight All Kinds)
品目無差別運賃。貨物の種類、価値などを問うことなく、単に重量・容積を単位として設定される単一運賃(コンテナ1個当たりについて設定されるボックス・レート)。
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FCL(Full Container Load)
海上輸送の場合のコンテナ単位。1荷主がコンテナ1本分を使用する単位。
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FEU(forty-foot equivalent unit)
40フィートコンテナ換算。およその貨物取り扱い量を示すために使われる単位。輸出入に用いる海上コンテナは、統一規格の20フィートと40フィートが多く使用されており。40フィートコンテナ1本は1FEU、20フィートコンテナは2本で1FEUとなる。参考:TEU (Twenty-foot Equivalent Unit)は20フィートコンテナ換算
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Free Time(フリータイム)
フリータイムは本船から陸揚げされたコンテナヤード(からの搬出が猶予される一定の「無料保管期間」、または、CYへコンテナが返却されるまでの「無料貸出期間」
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Freight Collect(フレイト・コレクト)
運賃到着払いのこと。
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Freight Prepaid(フレイト・プリペイド)
運賃元払いのこと。
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FTA(Free Trade Agreement)
2カ国以上の国や地域が相互に関税や輸入割当などその他の貿易制限的な措置を一定の期間内に撤廃あるいは削減することを定めた協定
G
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GRI(General Rate Increase)
海上運賃の一括値上げ。
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GROSS WEIGHT
梱包重量を含む貨物の総重量
H
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House B/L
NVOCCが荷主に発行する船荷証券のこと。船会社が荷主に発行するB/LはMaster B/Lと呼ぶ。
I
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I/D(Import Declaration)
輸入貨物について税関の輸入許可を得ていることを証する書類。輸入許可通知書と呼ばれている。
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Incoterms(インコタームズ)
1936年に国際商業会議所(ICC)によって定められた貿易条件の解釈に関する国際ルール。貿易条件は当事者間の、①費用負担の範囲、②危険負担の範囲(貨物の受渡時点)を同時に示しており、実際の貿易取引における契約条件として広く使われている。
インコタームズは、数回の改正を重ねて、その度に義務と責任の範囲が変更されているため、使用する際には最新のものである2020年版に基づく旨を併せて規定する必要がある。 -
ITF (Interleaved Two of Five)
バーコードの1種。印刷条件が悪い(ダンボール等)環境でも印刷可能であり、物流分野での使用頻度が高い。
J
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JIT(Just In Time)
ジャスト・イン・タイム生産方式。生産現場において、部材の在庫を可能な限り保管せず、「必要なときに、必要なものを、必要な場所へ、必要な量だけ」を調達する方法。海外でも有名な「かんばん方式」が代表的。
L
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L/C(Letter of Credit)
貿易決済を円滑化するための手段として、銀行が発行する支払い確約書のことをいう。「荷為替信用状」とも呼ばれる。記載方法には国際ルールがあり、国際商業会議所(ICC)によって制定されたUCP( The Uniform Customs and Practice for Documentary Credits)と呼ばれる信用状統一規則に則る。
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LCL(Less than Container Load)
コンテナ一本に満たない少量貨物のこと。
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L/G(Letter of Guarantee)
輸入者が何らかの理由(紛失等)で船荷証券なしに輸入貨物の引き渡しを受けるために船会社に差し入れる保証状。通常は輸入者の取引銀行が連帯保証することが必要であり、このL/Gのことを銀行連帯保証状(Bank L/G)という。
M
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Mate's Receipt
在来船への船積み時、積込み完了後に船長または一等航海士(チーフオフィサー)が発行する貨物受取証のこと。コンテナ船の場合のDock Receiptにあたる。
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MLB(Mini-Land Bridge)
日本から米国西岸経由、カナダ東部及び米国東海岸、メキシコ湾岸向けの複合輸送のこと。
N
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NACCS(ナックス)
出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関その他の関係行政機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステム
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NET WEIGHT
梱包重量を含まない貨物の正味重量
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NOTIFY PARTY
荷受地での荷受人への連絡先。
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NVOCC(Non-vessel Operating Common Carrier)
自らは海上運送を行う船舶を運航しない貨物運送人で、貨物の実運送人に対しては荷送人として貨物の運送を依頼する事業者。
O
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OLT(Overland Transport)
保税貨物を保税のまま他の保税地域に運送すること。(保税運送)
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O/P(Open Policy)
包括保険。長期間、継続的に船積みされる貨物について保険会社と包括的に結んだ契約。
P
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Partial Shipment
契約数量の分割船積み。
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PDラベル
物流ラベル。SCMラベルとも言う。
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POS (Point Of Sales)
販売時点情報管理。商品に関する情報を収集し管理するシステム。バーコードの利用により広く利用されている。情報収集機能がついたレジスターをPOSレジと呼んでいる。
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PPバンド
物の結束のためのプラスチック製の紐。荷物の取りまとめや、カートン破損防止に利用されている。
Q
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QC (Quality Control)
品質管理。製品やサービスの品質を維持し、不良品をなくすための管理活動。全社的な品質管理活動をTQC(Total Quality Control)という。TQCは具体的にはQCサークル(数名からなる小集団)によって展開される。
R
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RORO船(Roll-on Roll-off ship)
船舶に設けられたランプウェーを通じてトラック、トレーラーが船内に自走して出入り、荷役する方式の船。
S
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SCM (Supply Chain Management)
商品の資材調達から在庫管理、製品の配送・販売まで事業活動の川上から川下までを総合的に管理すること。
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SCM、SCMラベル (Shipping Carton Marking)
出荷情報ラベル。SCMラベル。カートン内の情報をバーコード等にて記載している。ASN(事前出荷明細送付)との連動により、検品作業等の業務効率化が行なえる。
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SDS(Safety Data Sheet)
旧来はMSDSと呼ばれていたもの。GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)で定義されているSDSに統一された。化学物質や製品を他の事業者に出荷する際に、その相手方に対して、その化学物質に関する情報を提供するための資料
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SKU (Stock Keeping Unit)
最小在庫管理単位。いわゆる単品(最も小さい状態)の単位。商品を数える最小の単位。
T
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TEU (Twenty-foot Equivalent Unit)
20フィートコンテナ換算。およその貨物取り扱い量を示すために使われる単位。輸出入に用いる海上コンテナは、統一規格の20フィートと40フィートが多く使用されており、20フィートコンテナ1本は1TEU、40フィートコンテナ1本は2TEUとなる。参考:FEU(forty-foot equivalent unit)は40フィートコンテナ換算
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THC(Terminal Handling Charge)
CYでコンテナ積み込み等に係る取扱い費用。
V
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Van Pool(バンプール)
空コンテナの保管場所
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VAT (Value Added Tax)
付加価値税。製造、流通すべての段階において事業者の付加価値に対して課される税金。日本で言う消費税に相当し、税率は対象となる物品やサービス(その付加価値の加減)によって異なることが多い。EU諸国をはじめ、アジア諸国など世界各国で広く採用されており、その税率は国ごとに異なる。
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VMI (Vendor Managed Inventory)
「ベンダー主導型在庫管理」と呼ばれ、ベンダーが納入先メーカーの要望に応じてジャストインタイム(JIT)納入できるよう、納入先メーカー拠点の隣接地にベンダー資産のまま在庫を保管し管理するもの。
W
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WMS(Warehouse Management System)
物流倉庫内の在庫管理を行うシステムで日本語では「倉庫管理システム」と訳される。倉庫内の在庫管理をはじめとする入荷、検品、棚入れ、ピッキング、梱包、出荷などの各作業情報を一元的に管理し、物流業務の品質向上、効率化を実現する。
1
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1パレット当たり重量
パレタイズされた保管物のパレットを含む質量のこと。
2
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2パレット式
1棚に2パレット格納する方式のこと。通常は間口に対していうが、棚の奥行きに2パレット格納する場合は、奥行き2パレット式という。
3
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3PL(Third Party Logistics)
5
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5S
「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字をとって5Sという。