国交省 CTでのAIシステム導入ガイドライン策定

国交省 CTでのAIシステム導入ガイドライン策定

国土交通省は5月26日、AI等を活用したコンテナターミナルオペレーション最適化の実証と効果検証を行い、AIシステム導入の際のガイドラインをまとめ、公表した。コンテナ船の大型化に伴い、1寄港あたりのコンテナ積降個数が増加しており、ターミナルにおける荷役効率のさらなる向上が求められている。一方で、ターミナルでは必要なコンテナを取り出すために「荷繰り」と呼ばれる作業が発生し、ターミナルでのコンテナ取扱個数が増加するほど、この作業が頻繁に発生する。ターミナルのさらなる効率的なオペレーションのためには、無駄な作業を可能な限り削減し、効率的な荷繰り等を実現する必要があり、国交省では「ヒトを支援するAIターミナル」の施策の一環として、AI等を活用したターミナルオペレーションの最適化に関する取り組みを2019年度から実施してきた。具体的には、コンテナ搬出入日時予測等の機能を有するAIシステムを構築し、ターミナルオペレーションシステム(TOS)とAIシステムを連携したうえで、通常のオペレーションとAIを活用した場合のオペレーションを同時並行で行う現場実証を実施。その上で、両オペレーションにおける荷繰り回数の比較や、AIシステムの計画立案速度について効果を検証した。その結果、一定の荷繰り回数の削減効果(最大約83%)や、実運用可能な速度での計画立案が可能であることが確認でき、また、事業者がターミナルオペレーションにAIシステムを導入する際の検討手順をまとめた、導入ガイドラインをまとめた。

カーゴニュース 06月01日号

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